「うちは小さい会社だし、狙われないでしょ」
正直、その一言がいちばん危ないです。
ここ数年、テレワークが増えて、社員が自宅から会社のデータにアクセスするのは当たり前になりました。でも、その裏で“無料VPN”をこっそり使っているケース、何度も見ています。
しかも社長は知らない。
ある日、取引先から電話が来るんです。「御社のデータ、外に出てますよ?」って。あの瞬間の胃の痛さ、想像できますよね。
- 社員が無料VPNアプリを勝手に入れている
- どの端末が会社に繋がっているか把握していない
- VPN機器はあるが、設定した人がもう退職している
- 回線が遅いと文句が出て、とりあえず放置している
- 「暗号化してます」と業者に言われたまま中身を理解していない
一つでも心当たりがあれば、今日この記事を読んだ意味はあります。
この記事では、無料VPNがなぜ危険なのか、10名以上のテレワークで必須になる“専用機”の具体条件、そして社長が明日確認すべきポイントを、順番に整理します。
なぜ「無料VPN」は社長が思っているより危ないのか

無料の正体は「広告」か「データ」
無料ということは、どこかで利益を出しています。広告か、データです。つまり、通信の内容や接続情報を分析している可能性があるということ。
「暗号化してます」と書いてあっても、ログを保存していないとは限りません。
社長が誤解しやすいのは、「暗号化=安全」という思い込みです。暗号化はあくまで途中の盗み見防止。運営元がどう扱うかは別問題なんです。
実際、無料VPN経由で情報漏えいが起き、原因調査もできず泣き寝入りした会社を見ています。
通信経路がどこを通っているか分からない
無料VPNは海外サーバーを経由することが多いです。
どの国を通っているのか、ログはどこに保存されるのか、社長は説明できますか?
これが説明できない状態で顧客情報を流しているとしたら、正直ヒヤッとします。
取引先に説明を求められたとき、「社員が勝手に使っていました」は通用しません。
10名を超えた瞬間にリスクが跳ね上がる理由
同時接続で回線が不安定になる
3〜4人なら問題が出にくい。でも10人を超えると、急に遅くなります。
社員はイライラして、勝手にVPNを切ります。
「ちょっとだけなら大丈夫だろう」これが事故の入口です。
テレワーク事故の多くは、回線ストレスから始まります。
誰が繋いでいるか分からなくなる
専用機で管理していない場合、接続履歴が曖昧になります。
万が一不正アクセスが起きても、「誰の端末か」が追えない。
社長が誤解しがちなのは、「社員を信用しているから大丈夫」という考え方。
信用と管理は別です。管理できない組織は、守れません。
人数が増えたら、仕組みで守る。気合いでは守れません。
“専用VPN機器”が必要な本当の理由

管理画面で全接続を把握できる
専用機には、誰がいつ接続したかを一覧で見られる機能があります。
これがあるだけで、抑止力になります。
「見える」ことが最大の防御なんです。
実際、ログがある会社は事故後の対応が圧倒的に早いです。
社員ごとのID管理ができる
共有IDは絶対にダメです。
退職者がそのままアクセスできるケース、何度も見ました。
専用機なら、社員単位で即時停止できます。
これ、地味ですが本当に重要です。
| 無料VPN | 専用VPN機器 |
|---|---|
| ログ不明瞭 | 接続履歴を保存 |
| 共有アカウント | 個別ID管理 |
| 経路不透明 | 自社管理回線 |
| サポートなし | 障害時対応あり |
社長が誤解しやすい3つの思い込み
うちは狙われない
実際は自動スキャンです。規模は関係ありません。
弱いところから順番に入られます。
「狙われる会社」ではなく「開いている会社」が狙われます。
ここを勘違いしないでください。
パスワードが強ければ大丈夫
VPN機器が古いと、パスワード以前の問題です。
脆弱性という穴が放置されているケースも多い。
更新していない機器は、玄関の鍵を開けっぱなしにしているのと同じです。
思い込みがいちばん高くつきます。
明日、社長が確認すべき具体項目

使っているVPNの型番と設置年
まずこれを聞いてください。
5年以上前なら要注意です。
「分からない」は赤信号です。
分からない状態が一番危険なんです。
同時接続可能人数
社員数と一致していますか?
ギリギリの設計は事故の元です。
余裕があるかどうか、必ず確認してください。
- 接続ログは保存されているか
- 退職者のIDは即時停止できるか
- 機器の更新日はいつか
- 障害時の連絡先は明確か
ここまで確認できれば、社長として最低限の守りはできています。
最後に、経営の話を少しだけ

VPNはITの話に見えます。でも本質は信用の話です。
事故が起きたとき、守るのは社員でも業者でもなく、社長です。
「知らなかった」は通用しません。
でも逆に言えば、今気づけば間に合います。
社員10名を超えたら、無料VPNは卒業です。守りにお金を使えない会社に、攻める未来はありません。

