「画面が動かない」「身代金を要求された」。今、このページを見ている経営者様、まずは深呼吸してください。
慌てて再起動したり、犯人に連絡をしてはいけません。
この記事では、情シスがいない企業でも今すぐできる「初動対応」と「復旧手順」を、専門用語を使わずに解説します。
【緊急】まずはこの3つを確認!絶対にやってはいけないNG行動

「パソコンが動かない」「変な画面が出た」。パニックになって、とりあえず再起動しようとしていませんか?
ストップ!その行動が命取りになります。
まずは、以下の3つの「やってはいけないこと」を確認してください。
❌ 1. パソコンの再起動・シャットダウン
再起動することで、ランサムウェアの暗号化処理が加速したり、犯人を特定するための「ログ(履歴)」が消えてしまったりする可能性があります。電源は入れたまま、操作を止めてください。
❌ 2. ネットワークに繋ぎっぱなしにする
ランサムウェアは、社内ネットワークを通じて他のパソコンやサーバー(NAS)に感染を広げます。無線LAN(Wi-Fi)やLANケーブルは、即座に切断してください。
❌ 3. 身代金(ビットコイン等)の支払い
「金を払えば元に戻す」と書かれていても、信じてはいけません。警察庁のデータでも、支払ってデータが完全に復元されたケースは稀です。また、支払うことで「カモリスト」に載り、再攻撃を受けるリスクもあります。
ランサムウェア感染時に行うべき「初動対応5ステップ」
やってはいけないことを理解したら、次は「やるべきこと」です。情シスがいなくても、以下の手順通りに動いてください。
STEP1: ネットワークからの物理的遮断
感染拡大を防ぐのが最優先です。
PCに刺さっている「LANケーブル」を物理的に抜いてください。
ノートPCでWi-Fiを使っている場合は、PC側面のスイッチやキーボード操作でWi-FiをOFFにするか、分からない場合はWi-Fiルーターの電源ごと抜いてしまっても構いません(社内業務は止まりますが、感染拡大よりマシです)。
STEP2: 現状の証拠保全
画面に表示されている脅迫文や、暗号化されたファイル(拡張子が変になっているもの)を、スマートフォンで撮影してください。
※この時、スマホを社内Wi-Fiに繋がないように注意してください。
この写真は、後でベンダーや警察に相談する際の重要な資料になります。
STEP3: 感染範囲の特定
他の社員のPCは無事ですか?共有フォルダ(ファイルサーバー/NAS)は開けますか?
目視で構わないので、被害がどこまで広がっているかを確認し、メモに残してください。
STEP4: 専門家・警察への相談
自力での復旧は非常に困難です。以下の相談先に連絡を入れましょう。
- 契約している保守ベンダー:PCやサーバーを購入した販売店。
- 警察のサイバー犯罪相談窓口:都道府県警の窓口へ。被害届の提出が必要になる場合があります。
STEP5: バックアップからの復旧検討
もし、外付けHDDやクラウドに「感染していないバックアップデータ」があれば、PCを初期化した上でデータを書き戻すことで業務復帰できます。
しかし、バックアップデータ自体が感染している場合もあるため、慎重な確認が必要です。

ランサムウェア感染に関するよくある質問
ランサムウェアに感染したら、まず何をすればいいですか?
【A】最優先で行うべきは「ネットワークからの遮断」です。感染拡大を防ぐため、LANケーブルを抜き、Wi-Fiをオフにしてください。その後、感染状況を記録し、専門家や警察へ相談してください。
身代金を支払えば、データは復元されますか?
【A】いいえ、支払ってもデータが復元される保証はありません。警察庁のデータでも復元されなかった事例が多く報告されています。また、支払うことで再攻撃の標的になるリスクもあります。
パソコンを再起動したり、電源を切ってもいいですか?
【A】原則としてNGです。再起動によって暗号化処理が進行したり、犯人を特定するためのログ(証拠)が消えてしまう可能性があります。電源は入れたまま、ネットワークだけ切断して放置してください。
どこに相談すればいいですか?
【A】まずは契約している保守ベンダー(販売店)へ連絡してください。また、公的な相談窓口として各都道府県警察の「サイバー犯罪相談窓口」や、IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ安心相談窓口」があります。
「喉元過ぎれば」が一番危険!二度と感染しないための「物理的対策」

なんとか復旧できたとしても、安心してはいけません。
ランサムウェアが侵入できたということは、貴社のセキュリティには「穴」が開いている状態です。穴を塞がなければ、来月また同じ被害に遭うでしょう。
社員教育だけでは限界がある
「怪しいメールを開くな」といくら注意しても、最近の攻撃メールは「取引先の請求書」や「複合機の通知」になりすまして届きます。人間が全てを見抜くのは不可能です。
中小企業には「UTM(統合脅威管理)」が最適解
情シスがいない中小企業にこそおすすめなのが、UTM(ユーティーエム)という機器です。
これは、インターネットと社内LANの間に設置する「関所」のような箱です。
- ウイルス付きメールが届く前にブロックする
- 怪しいサイトへのアクセスを勝手に遮断する
- 外部からの不正侵入を防ぐ
これらを1台で自動的に行ってくれます。社員が意識しなくても、ハードウェアが勝手に守ってくれる。これがUTMが中小企業に選ばれている理由です。
まずは「どこに穴があるか」を知ることから
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