そのNAS、世界中から丸見えかも?初期設定のまま使い続けるリスクと社長が取るべき3つの対策

  • 社員のデータをまとめて保存しているNAS、正直「よく分からないまま」使い続けている
  • 設定画面を触ったのは導入時だけで、その後は一切確認していない
  • 外出先からも見られると聞いて便利そうだから、そのままにしている
  • 取引先の資料や顧客情報も全部入っているが、誰がどう守っているのか説明できない
  • もし情報が漏れたら、社員ではなく社長である自分が責任を問われると薄々感じている
  • ニュースで「NASが原因の情報漏えい」を見て、他人事ではないと思い始めた

この記事では、初期設定のままNASを使い続ける危険性と、社長判断で今すぐ取るべき具体的な対策を解説します

目次

まず知っておくべき事実:NASは「金庫」ではなく「玄関付きの倉庫」です

Closeup, a man’s hand open one of drives arrays of personal NAS storage server and pull out hard disks to change in order to keep security, availability and accessibility of business data.

NASは便利な分、外から見える前提で作られている

NASは社内のファイルを一箇所にまとめて管理できる便利な機器です。しかし、多くの製品は「外出先からアクセスできる」ことを前提に設計されています。つまり、何も設定を変えなければ、インターネットの向こう側と常につながった状態です。

「社内に置いてある=安全」という思い込みが一番危ない

社内の棚に置いてあるから大丈夫、LANケーブルでつながっているだけだから安心。この認識が最も危険です。初期設定のNASは、鍵がかかっていない玄関をインターネット側に向けて開けている状態と同じです。

攻撃者は「会社名」ではなく「弱い機器」を探している

中小企業だから狙われない、ということはありません。実際には、攻撃者は無差別に「設定が甘いNAS」を自動で探しています。規模や業種は関係ありません。

結論:NASは置いた瞬間から「外部にさらされる可能性がある機器」だと社長が理解する必要があります。

実際に起きている被害:初期設定NASが引き起こす3つの最悪シナリオ

シナリオ1:顧客・取引先データの外部流出

請求書、契約書、見積書、名刺データ。NASには会社の信用そのものが詰まっています。これらが外部から閲覧・ダウンロードされると、社長名での謝罪、取引停止、損害賠償に発展します。

シナリオ2:ランサムウェアによる業務停止

NASの中身が突然すべて暗号化され、「元に戻したければ金を払え」と表示されるケースです。バックアップも取っていなければ、数年分のデータが一瞬で使えなくなります。

シナリオ3:情報漏えいに気づかないまま時間が経過する

最も怖いのは、盗まれていることに気づかないケースです。数ヶ月後、取引先から「この資料、なぜ第三者が持っているのか」と聞かれて初めて発覚します。

被害内容 会社への影響
顧客情報流出 信用失墜・取引停止
データ暗号化 業務停止・復旧費用発生
漏えい発覚遅延 被害拡大・説明責任増大

注意:これらはすべて「大企業の話」ではなく、実際に中小企業で起きています。

なぜ初期設定のまま使われてしまうのか:社内で起きがちな3つの誤解

「業者が入れてくれたから大丈夫」という誤解

導入業者は「設置」までが仕事で、運用やセキュリティ設定までは手を入れていないケースがほとんどです。初期設定=安全設定ではありません。

「パスワードをかけているから安心」という誤解

初期IDと簡単なパスワードだけでは、防犯性はほぼゼロです。世界中から何万回も試される前提で考える必要があります。

「今まで問題なかった」という危険な判断

被害は突然起きます。昨日まで無事だったことと、明日も安全であることは全く別です。

結論:問題が起きていないのは「運が良かっただけ」と社長が認識を改めることが重要です。

社長判断で今すぐやるべき対策1:外部アクセス設定を必ず確認する

まずは「外から見える設定」になっていないか確認する

NASの管理画面で、「外部アクセス」「リモートアクセス」「クラウド連携」といった項目が有効になっていないかを確認します。使っていない機能はすべて停止してください。

社員任せにせず、社長が存在を把握する

設定変更は担当者任せにせず、「何を止めたのか」を社長自身が把握することが重要です。

コツ:外部から使わないなら「外から見えない状態」にするだけでリスクは大きく下がります。

社長判断で今すぐやるべき対策2:IDとパスワードを整理し直す

初期ID・共有IDは必ず廃止する

全員が同じIDを使っている状態は、誰が何をしたか分からなくなります。必ず個人ごとにIDを分けてください。

退職者のアカウントをそのままにしない

辞めた社員のIDが残っているケースは非常に多く、内部不正や外部流出の原因になります。

注意:パスワード変更だけでは不十分です。不要なID自体を削除してください。

社長判断で今すぐやるべき対策3:NAS任せにしないバックアップ体制を作る

NASが壊れたら全滅、という状態を避ける

NASは便利ですが万能ではありません。別の機器やクラウドへのバックアップを必ず用意してください。

「元に戻せるか」を一度試す

バックアップは「取っているつもり」では意味がありません。実際に戻せるかを確認することが重要です。

結論:NASは保管場所であり、最後の砦にしてはいけません。

Security Choiceとしての提案:製品選びと設定確認は社長の保険です

NASは製品ごとに「危険になりやすさ」が違う

管理画面の分かりやすさ、初期設定の厳しさ、更新頻度は製品によって大きく異なります。

第三者視点での設定確認が事故を防ぐ

自社だけで判断せず、NASやセキュリティに詳しい第三者に一度チェックさせることで、多くの事故は未然に防げます。

コツ:無料診断を活用し、「今の状態」を見える化することが第一歩です。

まとめ:明日からできる一歩

  • NASが外部公開されていないかを確認する
  • 不要なIDと初期設定を見直す
  • バックアップが本当に戻せるかを確認する

この3点だけでも、会社のリスクは大きく下げられます。

「知らなかった」では済まされない時代だからこそ、今の状態を把握することが社長の仕事です。

この内容をそのまま社内マニュアルとして共有し、「NASは定期的に確認するもの」というルールを作りましょう。

この記事を書いた人

大手OA機器会社出身のメンバーを中心に、中小企業のIT領域をトータルで支援。現場での導入・施工経験に基づき、UTMやWi-Fiなどのネットワーク機器の選び方を発信。現在も現場の最前線で、企業のITインフラ構築に携わっています。

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