会社のWi-Fiがブチブチ切れる原因は「家庭用」にあり?同時接続数の限界を検証

「あ、また切れた……。すみません、もう一度いいですか?」

大事な商談中、Zoomの画面が静止画になり、こちらの声が裏返って聞こえる。あの瞬間の「うわ、やってしまった」という絶望感と、相手に対する申し訳なさ。正直、生きた心地がしませんよね。私もかつて、現場でWi-Fiがブチブチ切れるせいでプレゼンが台無しになり、冷や汗でシャツがビショビショになった経験があります。あの胃がキリキリする感覚は、もう二度と味わいたくありません。

多くの中小企業の社長さんは、「Wi-Fiなんて繋がればどれも同じだろう」と、家電量販店で一番人気の「家庭用ルーター」を会社に置いています。でも、それが「業務を止める最大の犯人」だとしたらどうでしょうか?社員が10人、20人と増えるにつれ、家庭用ルーターは悲鳴を上げ、ある日突然、会社のネット環境を崩壊させます。最悪の場合、セキュリティの穴を突かれて情報が漏洩し、取引先から「お宅とはもう仕事できない」と突き放される未来だって、決して大袈裟な話ではないんです。

  • 特定の時間帯になると、決まってネットが重くなる
  • 「お使いのインターネット接続は不安定です」の通知が呪いのように出る
  • ルーターを再起動するのが、もはや社長の朝のルーティンになっている
  • 社員が15人を超えたあたりから、急にWi-Fiが繋がらなくなった
  • 「家庭用」と書いてあるルーターを、オフィスでもそのまま使っている
  • セキュリティ対策と言いつつ、Wi-Fiのパスワードを何年も変えていない

もし一つでも当てはまるなら、あなたのオフィスのWi-Fiは「限界」を迎えています。この記事では、なぜ「家庭用」ではダメなのか、そして「同時接続数」という見えない壁がどう業務を蝕むのか、現場の裏話を交えて徹底的に解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたの会社に最適なWi-Fi環境を整えるための「具体的な一歩」が明確に見えているはずです。

目次

家庭用ルーターがオフィスで「即死」する最大の理由

wifi ルーター

同時接続数の「見えない壁」にぶつかっている

家庭用ルーターのパッケージをよく見てください。「推奨接続台数:10台」なんて書いてありませんか?これ、実は「10台までなら快適に動く」という意味ではありません。「10台以上繋いだら、いつ止まっても文句言わないでね」というメーカーからの警告なんです。

2026年の今、社員が10人いれば、繋がっているデバイスは10台どころではありません。一人につきパソコン、スマホ、さらに社用のタブレット。これで30台です。さらに共用のプリンターや会議室のモニターまで合わせれば、あっという間に50台を超えます。家庭用ルーターの脳みそ(CPU)は、こんな大量の交通整理をこなせるようには作られていません。パニックを起こしてフリーズするのは、もはや必然なんです。

「再起動で直る」は末期症状のサイン

「調子が悪くなっても、コンセントを抜き差しすれば直るから大丈夫」と仰る社長さんも多いです。でも、ちょっと待ってください。それ、毎日やっていますよね?社長の大事な時間が、そんな不毛な作業で奪われていること自体が大きな損失です。現場で見かける実例として、再起動を繰り返すうちに内部の基盤が熱で劣化し、最後には煙を吹いて完全に昇天してしまったケースもあります。データが消えなかったのは不幸中の幸いですが、業務が丸一日止まった損害は、ルーター代の何十倍にも膨れ上がりました。

家庭用ルーターをオフィスで使うのは、軽自動車に20人を乗せて高速道路を走らせるようなものです。いつタイヤがバーストしてもおかしくありません。

「法人用アクセスポイント」は何がそんなに違うのか?

交通整理の「プロ」が中に入っている

法人用のアクセスポイント(AP)は、最初から「多人数が同時に、激しい通信をすること」を前提に設計されています。50台、100台という接続をさばく専用のチップが載っているんです。一人がZoomでビデオ会議をし、もう一人が大容量のファイルをアップロードし、さらに別の社員がYouTubeでリサーチをする。これらを「順番待ち」させることなく、瞬時に処理します。この「詰まり」がない感覚こそが、業務のストレスをゼロにする鍵なんです。

「熱」に強く、24時間365日戦える耐久性

家庭用ルーターは、夕食後に家族で動画を見るような「短時間の集中利用」を想定しています。一方、オフィスは朝から晩まで、ひたすらデータが飛び交います。法人用機器は放熱性能が桁違いです。夏場の閉め切ったオフィスでも、熱暴走することなく安定して動き続けます。「一度設置したら、その存在を忘れるくらい壊れない」。これこそが、情シスのいない中小企業が最も優先すべき「信頼」ではないでしょうか。

比較項目家庭用ルーター法人用アクセスポイント
同時接続台数10〜15台が限界50〜100台以上でも安定
耐久性熱に弱く、数年で劣化5年以上の連続稼働を想定
セキュリティ最低限。乗っ取りリスク大社員用/ゲスト用の分離が可能
電波の広さ壁一枚で弱くなる複数台連携でオフィス全体をカバー

値段が3倍違うのには理由があります。その差額は「業務が止まらない安心料」だと考えれば、決して高くありません。

セキュリティの「大穴」を放置していませんか?

来客にパスワードを教えてしまう恐怖

「お客様が来たとき、親切心で社内Wi-Fiのパスワードを教えている」という会社さん。これ、セキュリティのプロから見ると心臓が止まるほど恐ろしい行為です。家庭用ルーターの多くは、繋がった全てのデバイスが同じネットワークに入ってしまいます。つまり、お客様のスマホから、御社の社内サーバーや給与明細データが覗けてしまう可能性があるんです。悪意がなくても、お客様のスマホがウイルスに感染していれば、そこから社内ネットワーク全体に広がることも……。想像しただけで、夜も眠れなくなりますよね。

「VLAN」という魔法の仕切り

法人用APなら、「VLAN(バーチャルLAN)」という機能を使って、一つの機械から複数のWi-Fi電波を飛ばせます。「社員用(社内データにアクセス可)」と「来客用(インターネット接続のみ可)」を、物理的な壁があるかのように完全に切り離せるんです。これを設定しておくだけで、お客様に快適なネット環境を提供しつつ、自社の守りは鉄壁に保つことができます。この「プロの気遣い」ができるかどうかが、会社の信頼性に直結します。

「繋がればいい」から「安全に分ける」へ。これが情シス不在のオフィスを救うポイントです。

【警告】「ルーター」の性能不足はUTMの足を引っ張る

どんなに高いUTMを入れても、Wi-Fiがボロければ意味がない

「うちはFortiGate(UTM)を入れているから、セキュリティは完璧だ!」と自信満々の社長さんも要注意です。最新のUTMという強力な「関所」を通った後のデータが、出口の家庭用Wi-Fiルーターで渋滞を起こしていたら……。結局、社員からは「ネットが遅い!」とクレームが来ます。これ、高級レストランで最高の料理を作っているのに、配膳スタッフが一人しかいなくて料理が冷めてしまうのと同じです。非常にもったいない。

製品選びの基準は「スペック」より「実績」

カタログを見ると「最高速度〇〇Gbps!」といった派手な数字が並んでいますが、中小企業の現場で大事なのはそこではありません。「30人が一斉にZoomをしても、5年間一度も止まらない」という地味な実績です。私たちはデータベース型メディアとして、実際に現場で使われている数千台の稼働データを見ています。そこで生き残っているのは、派手な機能よりも「安定性」を極めた法人専用機ばかり。Security Choiceのデータベースで「本当に壊れない機種」をチェックする癖をつけてください。

ネットワークは「一番弱いところ」に全体の速度が引きずられます。Wi-Fiルーターは、まさにその「弱点」になりやすい場所なんです。

明日からできる!快適なWi-Fi環境への3ステップ

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ステップ1:今使っているルーターの「裏側」を見る

今すぐ、オフィスの隅にあるルーターの裏を見てください。そこに型番が書いてあります。それをスマホで検索して、もし「家庭用」や「推奨接続10台」といった言葉が出てきたら、それが今の不調の犯人確定です。まずは「敵」を正しく把握することからすべては始まります。

ステップ2:社員の「デバイス数」を数える

社員数×3。これが、あなたの会社で実際に繋がっているデバイス数の目安です。15人の会社なら45台。この数字をメモして、「法人用アクセスポイント 45台対応」というキーワードで機種を絞り込んでみてください。Security Choiceのデータベースなら、条件を入れるだけで最適な「箱」がすぐに見つかります。

ステップ3:無理せずプロに「セキュドック」を頼む

「自分で選ぶのはやっぱり不安だ」という社長さん、正解です。ネットワークの配線や電波の干渉は、専門家が見ないと分からない部分も多いです。無駄な機器を買って失敗する前に、私たちの「無料診断(セキュドック)」を受けてみてください。あなたのオフィスの図面や写真をもとに、どこに何を置くのがベストか、プロの目線でアドバイスします。情シスがいないなら、プロを外注すればいい。それが一番安上がりで確実な方法です。

自社に最適な製品は、スペック比較データベースからすぐに見つけられます。迷ったら、まずデータを頼りましょう。

まとめ:Wi-Fiのストレスをゼロにして、仕事に集中できる環境を

「Wi-Fiが切れる」というのは、単なる不便ではありません。社員の集中力を削ぎ、商談の機会を逃し、セキュリティリスクを放置している「経営課題」です。家庭用ルーターという、小さな箱に会社の未来を託すのはもう終わりにしませんか?

法人用のしっかりした環境を整えれば、再起動の手間も、社員からのクレームも、セキュリティの不安も、すべて過去の話になります。浮いた時間で、社長はもっと大事な「攻めの経営」に集中してください。私たちがそのための足場を、全力で支えます。

「とりあえず繋がればいい」は、もう卒業。プロ仕様のWi-Fiで、社員が120%の力を発揮できる最強のオフィスを作りましょう!

この記事を書いた人

大手OA機器会社出身のメンバーを中心に、中小企業のIT領域をトータルで支援。現場での導入・施工経験に基づき、UTMやWi-Fiなどのネットワーク機器の選び方を発信。現在も現場の最前線で、企業のITインフラ構築に携わっています。

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