「UTM、入れたほうがいいですよ」
この一言、ここ数年で何回聞いたでしょうか。
正直に言うと、UTMそのものより「買い方を間違えている会社」のほうが、現場ではよく目につきます。
導入後に社長がこんな顔になるケース、何度も見ました。
- 毎月のリース料が地味に効いて、資金繰りが苦しい
- 節税になると思っていたのに、思ったほど効果がない
- 解約できない契約にサインしていたことに後から気づく
- 5年払い終えた頃には、機器がもう古い
- 「結局これ、買い切りの方が安かったんじゃ…」と夜に考え出す
UTMは「何を選ぶか」より、「どう買うか」で失敗します。
ここを間違えると、セキュリティ以前に経営判断としてモヤっとした状態がずっと続きます。
この記事では、UTMを「一括購入」と「リース」のどちらで導入すべきかを、節税とキャッシュフローの観点から社長目線で整理し、明日どう判断すればいいかまで落とし込みます。
そもそもUTMって「高い買い物」なのか?

金額だけ見て判断すると、ほぼ確実に迷子になります
UTMの価格を見ると、だいたい30万〜100万円前後。
これを見て「高い」「いや安い?」と反応が分かれますが、ここで金額だけ見てしまうと判断を誤ります。
UTMはパソコンや複合機と違って、止まった瞬間に業務が止まる機器です。
メールが止まり、クラウドに繋がらず、場合によっては取引先とも連絡が取れない。
現場でよくあるのが「値段は高いけど、とりあえず必要らしいから」という理由で導入し、その後の支払い方法まで深く考えていないケースです。
社長が誤解しがちな「UTM=消耗品」思考
UTMはセキュリティ機器なので、なんとなく「消耗品」に近いイメージを持たれがちです。
でも実際は5年使う前提の設備投資です。
この前提を外したままリースにすると、「毎月払っているのに、資産として残らない」という違和感が後から効いてきます。
逆に、一括購入にすると「支払いは痛いが、後が楽」という状態を作れます。
ここをどう捉えるかで、選択は変わります。
UTMは「高いか安いか」ではなく、「5年間どう付き合うか」で考える機器です。
UTMを一括購入する場合のリアル
キャッシュは減るが、気持ちは一番ラク
一括購入の最大の特徴は、初期でドンとお金が出ていくことです。
これは正直、胃が痛くなります。
ただし、支払いが終わった瞬間から「毎月の固定費」が消えます。
これが想像以上に精神的にラクです。
現場では「月額いくらだっけ?」と考えなくて済むことが、社長にとって大きなメリットになっています。
減価償却を理解すると、節税の見え方が変わる
一括購入したUTMは、基本的に減価償却の対象になります。
つまり、数年に分けて経費化されます。
ここで「一気に経費にならないなら意味ない」と思われがちですが、
実際は利益が安定している会社ほど相性がいいです。
毎年きちんと利益が出ているなら、計画的に経費化できるのはメリットになります。
「途中でやめたい」ができない覚悟は必要
一括購入は、当然ですが後戻りできません。
「やっぱ別のメーカーにすればよかった」と思っても、簡単には変えられません。
だからこそ、導入前に性能・サポート・更新費用まで確認しておく必要があります。
ここを雑に決めると、「買い切ったからこそ替えづらい」という罠にハマります。
UTMをリースで導入する場合のリアル

初期負担が軽く、導入のハードルは低い
リース最大の魅力は、初期費用がほぼかからないことです。
「今月の支払いを抑えたい」という社長には、正直ありがたい。
現場では、資金繰りがタイトなタイミングで導入するケースが多く見られます。
ただし、ラクに見える分、契約内容を深く読まれないことが多いのも事実です。
毎月の固定費が、じわじわ効いてくる
月額1〜2万円。
単体で見ると大した金額ではありません。
でも5年続くと、総額は一括購入を超えることがほとんどです。
しかも途中解約できないケースが多い。
「まだ払ってたの?」と3年目に気づく社長、本当に多いです。
リース=節税、ではない落とし穴
リース料は全額経費になります。
この説明だけ聞くと「節税になる」と思いますよね。
ただし、赤字や利益が少ない年には、正直そこまで効果を感じません。
節税目的だけでリースを選ぶと、「思ったほど得していない」状態になります。
一括とリース、社長目線での比較
| 項目 | 一括購入 | リース |
|---|---|---|
| 初期費用 | 高い | ほぼ不要 |
| 月額負担 | なし | あり(固定) |
| 節税効果 | 減価償却 | 全額経費 |
| 総支払額 | 抑えやすい | 高くなりがち |
| 途中解約 | 不可 | 基本不可 |
「楽かどうか」ではなく、「5年後どうなっていたいか」で選ぶのが正解です。
社長の会社規模別・考え方の目安
利益が安定している会社の場合
毎年ある程度の利益が出ているなら、一括購入はかなり現実的です。
減価償却で計画的に経費化できます。
「固定費を増やしたくない」という社長には特に向いています。
現場でも、このタイプの会社は導入後の不満が少ないです。
資金繰りを優先したい会社の場合
売上に波がある、これから伸ばしたい段階ならリースも選択肢です。
ただし、契約年数と総額は必ず確認してください。
ここを曖昧にしたまま契約すると、後で必ず引っかかります。
UTM導入前に、社長が必ず確認すべき3つ
契約期間と途中解約条件
リースの場合、ここを見ない社長が多すぎます。
「5年縛り」「途中解約不可」は、ほぼ標準です。
書いてあるけど説明されていない、これ本当に多いです。
更新・保守費用は別かどうか
本体価格だけ見て安心すると、後から保守費用が乗ってきます。
年間いくらかかるのか、必ず事前に確認してください。
ここを曖昧にすると、想定外の固定費が生まれます。
「誰が」管理する前提か
情シス不在の会社では、ここが一番重要です。
自社で管理できないなら、外部サポート前提で考える必要があります。
機器選びと同じくらい大事なポイントです。
まとめ:社長が明日やるべき一歩

UTMは「必要か不要か」で悩むものではありません。
今の時代、入れる前提でどう入れるかを考える機器です。
- 自社の利益状況をざっくり把握する
- 5年間の総支払額を一括とリースで比較する
- 契約書の「期間・解約条件」を必ず見る
この3つをやるだけで、失敗確率は一気に下がります。
「なんとなく」で決めるには、UTMは重すぎます。ここは社長が一度、腰を据えて判断してください。

