「タイムスタンプ不要になりました」
この言葉だけ聞いて、少し安心した社長さん。 正直かなり多いです。
でも、その次にこうなりがちなんですよね。
- PDFで保存してるから大丈夫だと思っている
- 経理担当が各自のPCに請求書を保存している
- NASに入れてるから“ちゃんとしてる感”がある
- メール添付の請求書を誰も整理していない
- 税務調査で何を聞かれるか知らない
- そもそも電帳法をちゃんと読んだことがない
これ、かなり危ないです。
税務調査って、映画みたいに怖い人が突然来るわけじゃないです。 でも「この請求書、すぐ出せますか?」と言われて社内がフリーズするケース、普通にあります。
経理担当が「あれ…どこ保存したっけ…」と言い出した瞬間、社長の胃が痛くなるやつです。
しかも最近は紙保存より、電子データ保存の整備不足を見られるケースが増えています。
この記事では、社内NAS保存が本当にOKなのか、税務調査で指摘されない保存方法は何か、明日から何を直せばいいのかをかなり実務寄りで整理します。
そもそも「タイムスタンプ不要」は何が変わったのか

結論、何もしなくてよくなったわけではありません。
ここを誤解している会社、本当に多いです。
昔はタイムスタンプが必須だった
以前は、電子で受け取った請求書や領収書に 「この日付以降改ざんしていません」 という証明をつける必要がありました。
これがタイムスタンプです。
ただ、中小企業からすると 「いや、それ専用システム高い」 「そんな運用できない」 という声がかなり多かったんです。
代わりに求められる条件がある
今は条件を満たせばタイムスタンプ不要です。
ただし代わりに必要なのが以下です。
- 訂正・削除履歴が確認できる
- 規程を整備する
- 検索できる状態で保存する
- すぐ提示できる状態にする
「タイムスタンプいらない=自由」 ではないんです。
タイムスタンプの代わりに“保存ルールの証明”が必要になったと覚えるとわかりやすいです。
社内NAS保存だけで大丈夫なのか
NASそのものは違法ではない
先に言うと、NAS保存自体は問題ありません。
問題は“保存の仕方”です。
フォルダ名が地獄になりやすい
よくあるのがこれです。
- 請求書_new
- 請求書最新版
- 請求書最終版
- 請求書本当に最終版
税務調査で「2025年8月のA社請求書ありますか?」と言われて10分探す会社、普通にあります。
削除履歴が残らないNASは注意
誰かが誤って削除しても履歴が残らない設定。
これ、かなり危険です。
退職者が消した 誤操作で消えた ランサムウェアで暗号化された
全部、実際によくあります。

税務調査で実際に見られやすいポイント

すぐ検索できるか
日付 金額 取引先名
この3つで探せるかを見られやすいです。
担当者しか分からない状態になっていないか
「経理の田中さんしか分かりません」
これ、田中さんが辞めた瞬間に詰みます。
中小企業あるあるです。
保存ルールが口頭だけ
「たぶんみんな分かってます」
これも危険。
マニュアルなし運用は事故率高いです。
税務署は“完璧さ”より“説明できる管理体制”を見ています。

危ない保存方法と安全な保存方法
| 危ない保存 | 安全な保存 |
|---|---|
| 個人PC保存 | 共有NAS保存 |
| 命名ルールなし | 日付+取引先名統一 |
| 削除履歴なし | ログ管理あり |
| メール放置 | 受領後即保存 |
メール添付放置がかなり多い
請求書メールを未読のまま放置。
後から探せなくなる。
これ、本当に多いです。
LINEで受け取るケース
意外ですがあります。
「LINEで請求書送っときました」
いや、怖いですよね。
NAS運用で最低限やるべき設定

アクセス権管理
全員編集可能。
これ、かなり危険です。
閲覧だけの人 編集できる人 管理者
分けましょう。
バックアップ設定
NASだけだと故障時に終わります。
別拠点保存やクラウドバックアップも必要です。
ログ確認
誰が触ったか追える状態にしてください。
「保存した」で終わらず、「消えても復元できる」が重要なんです。

社長が明日やるべきこと

まず経理担当に聞く
- どこに保存してる?
- 誰でも探せる?
- 削除履歴ある?
- 退職者が抜けても回る?
保存ルールを紙1枚で作る
難しい規程じゃなくて大丈夫です。
保存場所 命名ルール 担当者 保存期限
まずこれだけ書いてください。
必要なら外部に見てもらう
社長だけで判断すると、 「たぶん大丈夫」 になりがちです。
その“たぶん”が一番危ないんです。
税務調査は準備している会社より、“なんとなく放置していた会社”に強く刺さります。忙しい今だからこそ、30分だけ保存状況を確認してください。

