「サクサのUTM、いくらするの?」
ビジネスフォンの業者から「UTMも一緒に入れましょう」と提案された時、まず頭に浮かぶ疑問がこれではないでしょうか。
サクサ(SAXA)は国産UTMメーカーとして中小企業で圧倒的な知名度があります。特にビジネスフォンとセットで提案されることが多く、「電話の業者に言われるまま契約した」という会社が非常に多い。
しかし、言われるままに契約したUTMの価格が、本当に適正かどうかを確認した社長はどれくらいいるでしょうか。
サクサのUTMはオープン価格です。販売店によって価格が2〜3割違うことも珍しくありません。さらに、本体価格だけでなく、ライセンス・設定費・保守を含めた「本当の導入総額」を把握しないと、数十万円単位で損をする可能性があります。
この記事では、中小企業(10〜50名)の経営者がサクサUTMの見積もりを「自分の目で」チェックできるようになることを目的に、価格体系を徹底解説します。
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サクサUTM主要モデルの実勢価格一覧【2026年版】

まずは「本体価格だけ」の相場を把握してください。サクサUTMは「Std(スタンダード)」と「Pro(プロ)」の2グレードがあり、ProにはWi-Fi機能と拠点間VPN(リモートコネクト)が搭載されています。
| モデル | 推奨台数 | 本体の実勢価格 | Wi-Fi内蔵 | 世代 |
|---|---|---|---|---|
| SS7000III Std | 〜30台 | 約35万〜45万円 | なし | 最新(2024年発売) |
| SS7000III Pro | 〜60台 | 約45万〜60万円 | あり | 最新(2024年発売) |
| SS7000II Std | 〜30台 | 約30万〜40万円 | なし | 旧世代 |
| SS7000II Pro | 〜60台 | 約40万〜55万円 | あり | 旧世代 |
| SS5000II Std | 〜30台 | 約25万〜35万円 | なし | 旧旧世代 |
| SS5000II Pro | 〜50台 | 約35万〜45万円 | あり | 旧旧世代 |
注意①:この価格は「本体のみ」です。ライセンス・設定費・保守は別途かかります。
注意②:SS5000IIとSS7000IIは旧モデルです。2026年時点での新規導入であればSS7000IIIが推奨されます。ただし、在庫処分で旧モデルが安く出ている場合もあるので、見積もり比較の際はモデル名を必ず確認してください。
本体だけでは使えない。サクサUTMの「本当の導入総額」
サクサUTMの見積もりで最も多い誤解が、「本体価格=導入費用」と思ってしまうことです。実際にかかる費用は以下の4つの合算です。
費用①:本体価格
前述の通り、25万〜60万円程度(機種とグレードによる)。
費用②:セキュリティライセンス
サクサUTMのセキュリティ機能(ウイルス検知・Webフィルタリング等)は、ライセンス期間内のみ有効です。FortiGateと同様に、ライセンスが切れるとセキュリティ更新が停止します。
サクサの場合、本体価格にライセンス費用が含まれて提示されるケースが多く、内訳が見えにくいのが注意点です。見積書に「UTM一式:50万円」と書いてある場合、「本体はいくら?ライセンスは何年分?」を必ず確認してください。
ライセンス費用の目安(セキュリティサービス)
| モデル | ライセンス3年 | ライセンス5年 |
|---|---|---|
| SS7000III Std | 約10万〜15万円 | 約15万〜22万円 |
| SS7000III Pro | 約12万〜18万円 | 約18万〜28万円 |
費用③:設定・導入費
サクサUTMの設定は、サクサ認定の販売店が行います。
- 基本設定:5万〜10万円
- VPN設定(Proモデル):追加3万〜8万円
- 既存UTMからの移行設定:追加3万〜5万円
SS7000IIIは「ウィザードレス設置機能」を搭載し、PCなしでの設置が可能になりましたが、VPN設定やポリシーのカスタマイズは従来通り業者による設定が必要です。
費用④:保守サポート
サクサUTMの保守体制はFortiGateとやや異なります。
- 無料サポート:サクサコールセンターでのリモート保守(電話相談+リモート接続での診断)
- 有償サポート:先出しセンドバック保守(故障時に代替機を先に送付)、C&Cサーバー通信監視・駆除サービス
注意:サクサUTMにはオンサイト保守(駆けつけ修理)がありません。故障時はセンドバック(機器を送って交換)のみです。これはサクサの弱点の一つで、オンサイト保守が必要な場合はFortiGateなど他メーカーを検討する必要があります。
導入総額のシミュレーション
10〜30名規模の中小企業がSS7000III Stdを5年運用する場合:
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 本体(SS7000III Std) | 約40万円 |
| ライセンス(5年) | 約18万円 |
| 設定・導入費 | 約8万円 |
| 保守(センドバック5年) | 約5万円 |
| 合計(5年運用総額) | 約71万円 |
月額換算:約11,800円。
サクサ vs FortiGate|同じ規模で費用を比較すると?

「国産のサクサと、世界シェア1位のFortiGate、どっちがコスパいいの?」
同じ20名規模で5年運用の費用を比較します。
| 項目 | サクサ SS7000III Std | FortiGate 50G |
|---|---|---|
| 本体 | 約40万円 | 約14万円 |
| ライセンス(5年) | 約18万円 | 約23万円 |
| 設定・導入費 | 約8万円 | 約8万円 |
| 保守(5年) | 約5万円 | 約3万円 |
| 5年合計 | 約71万円 | 約48万円 |
| 月額換算 | 約11,800円 | 約8,000円 |
同じ20名規模で比較すると、サクサの方が約23万円高い。
ではサクサに23万円分の価値があるか?サクサの強みと弱みを整理します。
サクサの強み
- 国産メーカーの安心感:日本語のコールセンター、国内サポート体制
- メール自動暗号化機能:送信メールに自動で暗号化をかけられる。他メーカーにない独自機能
- Wi-Fi内蔵モデル(Pro):UTM1台でWi-Fiも兼ねるため、機器点数を減らせる
- ビジネスフォンとの連携:サクサのビジネスフォンと組み合わせたセット提案が多い
- LED表示によるステータスの見える化:IT知識がなくても動作状態が直感的に分かる
サクサの弱み
- 処理性能はFortiGateに劣る:同価格帯で比較すると、UTMスループットはFortiGateの方が高い
- SSLインスペクション非対応:暗号化通信の中身検査ができない(FortiGateは対応)
- オンサイト保守なし:故障時の駆けつけ修理がなく、センドバックのみ
- 設定の自由度が低い:FortiGateほど細かいチューニングはできない
プロの結論:「国産の安心感」と「メール暗号化」に価値を感じるならサクサ、「コスパ」と「セキュリティの深さ」を重視するならFortiGate。どちらも中小企業向けとしては実用的なので、重要なのは「業者の見積もりが適正か」を確認することです。
FortiGateとの詳しい比較は中小企業向けUTMメーカー主要5社徹底比較でも解説しています。FortiGateの価格体系はFortiGateの価格相場と導入費用の全体像をご覧ください。
サクサUTMのリース料金と注意点
サクサUTMはビジネスフォンとセットでリース契約されることが非常に多いのが特徴です。「電話機+UTM+複合機」をまとめてリースに組み込む「OA機器一括リース」が多く、UTM単体の費用が見えにくくなっています。
リース月額の相場(UTM単体)
| モデル | 5年リース月額 | 5年間の支払総額 |
|---|---|---|
| SS7000III Std | 約10,000〜14,000円 | 約60万〜84万円 |
| SS7000III Pro | 約13,000〜18,000円 | 約78万〜108万円 |
| SS7000II Std | 約8,000〜12,000円 | 約48万〜72万円 |
サクサリースの注意点
注意①:ビジネスフォンとの合算リースに要注意
「電話機+UTM+複合機で月額5万円」と提示された場合、UTMの費用がいくらなのか内訳が分かりません。必ず「UTM単体の費用はいくらか」を分解して確認してください。
注意②:リース満了後の再リースはセキュリティが止まる
これはFortiGateと同じです。リース満了後に月額を大幅に下げて同じ機器を使い続ける「再リース」は、ライセンスが切れた状態で運用することになります。詳しくはUTMのリース満了・再リースで損しない方法で解説しています。
注意③:5年リースの総額は一括購入の1.3〜1.5倍
SS7000III Stdの場合、一括購入なら約71万円で済むところ、リースだと総額84万円になることも。差額の13万円が金利手数料です。
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サクサUTMの見積もりで必ずチェックすべき5つのポイント

チェック①:モデル名と世代を確認する
SS7000III(最新)か、SS7000II(旧世代)か、SS5000II(旧旧世代)か。旧モデルが新モデルと同じ価格で提案されていたら要注意です。在庫処分の旧モデルを新モデルの価格で売ろうとしている可能性があります。
チェック②:StdかProかを確認する
Wi-Fi内蔵とVPN機能が必要なければStdで十分です。Proはオフィスが1フロアでWi-Fiを1台で済ませたい場合に便利ですが、別途法人用Wi-Fiアクセスポイントを設置する方がカバー範囲も安定性も上です。
チェック③:ライセンスの年数と内訳
「UTM一式:50万円」の中にライセンスが何年分含まれているか。3年なのか5年なのかで、更新時期と追加費用が大きく変わります。
チェック④:ビジネスフォンとの合算に注意
電話機・複合機とセットでリース見積もりが出ている場合、UTM単体の費用を分解して確認してください。セットだと割安に見えますが、UTM単体で見ると割高なケースがあります。
チェック⑤:他メーカーとの比較見積もりを取る
サクサを扱う業者はサクサしか提案しません。FortiGateやSophosなど他メーカーと比較することで、初めて適正価格が見えます。UTM製品データベースで同じ規模向けの他メーカー製品のスペックと価格を確認できます。
サクサUTM、結局どのモデルを選べばいい?
| 規模 | 推奨モデル | 5年導入総額の目安 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 10名以下 | SS7000III Std | 約60万〜75万円 | FortiGate 40F(約25万〜35万円)の方がコスパ○ |
| 10〜30名 | SS7000III Std | 約65万〜80万円 | 国産サポートを重視するなら選択肢 |
| 30〜50名 | SS7000III Pro | 約85万〜110万円 | Wi-Fi内蔵が不要ならStdで十分 |
サクサ(SAXA)UTMの価格に関するよくある質問(FAQ)
Q. サクサUTMの価格はいくらですか?
A. 最新のSS7000III Stdで本体約35万〜45万円(税抜)です。ただし、ライセンス(5年で15万〜22万円)、設定費(5万〜10万円)、保守費を含めた5年間の導入総額は約60万〜80万円が目安です。
Q. サクサUTMとFortiGate、どちらが安いですか?
A. 同じ20名規模で5年運用した場合、FortiGate 50Gが約48万円に対し、サクサSS7000III Stdは約71万円で、FortiGateの方が約23万円安くなります。ただし、サクサには国産メーカーの安心感やメール暗号化機能など独自の強みがあります。
Q. サクサUTMのリース月額の相場はいくらですか?
A. SS7000III Stdで月額10,000〜14,000円程度が一般的です。ただし、ビジネスフォンとセットでリースされることが多く、UTM単体の費用が見えにくいケースがあります。見積もりではUTM単体の内訳を必ず確認してください。
Q. SS7000IIIとSS7000IIの違いは何ですか?
A. SS7000IIIは2024年7月発売の最新モデルで、PCなしでの設置が可能な「ウィザードレス設置機能」を搭載しています。処理性能も向上しており、新規導入であればSS7000IIIを推奨します。SS7000IIは旧モデルですが、在庫処分で安く出ている場合があります。
Q. サクサUTMはSSLインスペクションに対応していますか?
A. 対応していません。暗号化通信の中身を検査するSSLインスペクションが必要な場合は、FortiGateなど対応メーカーを検討してください。
Q. ビジネスフォンとセットで提案されましたが、お得ですか?
A. 一概にお得とは言えません。セットリースだとUTM単体の費用が見えにくく、UTMだけを見ると割高なケースがあります。必ずUTM単体の内訳を分解して確認し、他メーカーの見積もりと比較してください。
他社様の見積もりをご提示いただければ、専門コンサルタントが適正価格・適正スペックか診断します。
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まとめ:サクサの「国産安心」は本物。ただし価格は必ず比較する

サクサUTMは国産メーカーの安心感、日本語サポート、メール暗号化など、中小企業にとって魅力的な選択肢です。
ただし、覚えておくべきことは3つだけです。
- 「一式いくら」の見積もりを鵜呑みにしない → 本体・ライセンス・設定費・保守の内訳を確認する
- ビジネスフォンとの合算リースに注意 → UTM単体の費用を分解して確認する
- 他メーカー(FortiGate等)との比較を必ず行う → 同じ規模で23万円の差が出ることもある
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