「NASは入れてるから大丈夫ですよ」
そう言われて、正直ちょっと安心していませんか。
でも実際の現場では、NASを入れた“あと”にトラブルが増える会社を、何度も見てきました。
データが消えた、誰が消したかわからない、復元できない。
社長の胃がキリキリするやつです。
- 共有フォルダに、いつの間にか誰でも入れるようになっている
- 退職者のアカウントが、そのまま残っている
- 「編集していい人」と「見るだけの人」がごちゃ混ぜ
- 消えたデータを探して、社員が半日潰している
- バックアップはあるけど、誰も復元できない
- そもそも設定した人が、もう会社にいない
これ、どれか一つでも心当たりがあれば要注意です。
容量が足りないとか、機械が古いとか、そういう話じゃありません。
NAS導入後に起きがちな「データ消失の本当の原因」と、社長が今日確認すべきポイントを整理します
NASを入れたのに安心できない会社が多い理由

「置いただけ」で止まっているケースがほとんど
NASは、入れただけでは何も守ってくれません。
実際は「大きなUSBメモリを社内に置いただけ」という状態の会社が大半です。
最初に業者さんが設定してくれて、そのまま触っていない。
気づけば、誰が何にアクセスできるのか、誰も把握していない。これが一番多いです。
社長は「共有できてる=うまくいってる」と思いがちですが、現場では逆に事故の温床になっています。
情シスがいない会社ほど、設定がブラックボックス化する
10〜50名規模の会社だと、専任の情シス担当はいないのが普通です。
結果、設定を理解している人が一人もいない状態になります。
「詳しそうだから」と任せた社員が、異動や退職でいなくなる。
その瞬間から、NASは誰も触れない“箱”になります。
現場でよくあるのが、「触ると壊れそうだから放置」です。これ、かなり危ないです。
一番多い事故は「容量不足」ではない
本当に怖いのは「アクセス権の迷子」
社長からよく聞くのが「容量が足りなくなってきて…」という相談です。
でも実際に事故を起こす原因は、ほぼ別のところにあります。
それが「アクセス権の迷子」。
誰が、どこまで、何をしていいのか分からない状態です。
これが起きると、「消しちゃいけない人」が「消せる」状態になります。
「共有=全員編集可」になっていないか
よくあるのが、最初の設定で全員フルアクセス。
見る・編集・削除、全部できる状態です。
社長としては「便利だからいい」と思いがちですが、これはかなり危険です。
新人さんが、悪気なくフォルダごと消す。実際、何度も見ました。
消した本人も「え、消えた?」という顔をします。悪意はゼロです。
なぜ社員はデータを消してしまうのか

「消していいもの・ダメなもの」が見分けられない
フォルダ構成が整理されていないと、現場は混乱します。
古いデータ、新しいデータ、使っているもの、使っていないもの。
「これ、もういらないですよね?」と聞かれて、誰も答えられない。
結果、現場判断で削除されます。
社長が知らないところで、重要データが消えていく流れです。
バックアップがあると油断している
「消してもバックアップがあるから大丈夫」
これ、現場でも社長でも、よくある誤解です。
実際は、バックアップの取り方や戻し方を知らない人がほとんど。
いざという時、誰も復元できません。
バックアップが“存在するだけ”では意味がないんです。
NASトラブルが引き起こす、現実的な二次被害
業務が止まるのが一番痛い
データが消えると、まず仕事が止まります。
「探す」「確認する」「復元を試す」。これで半日が飛びます。
社長が思っている以上に、現場のストレスは大きいです。
ピリピリした空気になります。
これが月に1回でも起きると、確実に生産性が落ちます。
取引先との信用問題に発展する
見積書、契約書、設計データ。
これが消えると、社内だけの話では済みません。
「すみません、データが見当たらなくて…」
この一言で、信用は一気に下がります。
最悪の場合、取引停止。実際にありました。
良いNAS運用と、危ないNAS運用の違い

| 項目 | 良い状態 | 危ない状態 |
|---|---|---|
| アクセス権 | 役割ごとに制限されている | 全員フルアクセス |
| 退職者対応 | すぐアカウント削除 | そのまま放置 |
| バックアップ | 復元テスト済み | 存在確認のみ |
| 管理者 | 把握している | 誰も知らない |
社長が今日やるべき、現実的な確認ポイント
「誰が管理者か」をまず確認する
まずはこれです。
NASの管理画面に入れる人が誰か、把握していますか。
「業者さん任せ」「前の担当者任せ」になっていたら要注意。
社長自身が把握しておく必要があります。
分からなければ、それ自体がリスクです。
「消せる人」が誰かを聞いてみる
全社員に聞く必要はありません。
管理者に「誰が削除できますか?」と聞いてください。
即答できなければ、設定が整理されていない可能性大です。
ここ、かなり重要です。
曖昧なまま運用されている会社は、本当に多いです。
まとめ:社長が明日やるべき一歩

難しい設定を、いきなり触る必要はありません。
まずは「うちのNAS、どうなってる?」を言葉にしてください。
- 管理者は誰か
- 削除できる人は誰か
- バックアップは戻せるか
この3つが答えられないなら、今が見直しタイミングです。
NASは裏切りません。裏切るのは、放置された設定です

