30名以上のオフィスで「FortiGate 40F」は力不足?処理能力を正しく見積もる計算式

「うちはまだ30人ちょっとだし、小さい機種で十分でしょ?」

正直、この判断でヒヤッとする現場を何度も見てきました。

UTM(社内の出入り口でウイルスや不正アクセスを止める装置)を入れているのに、

・昼休み後にネットが極端に遅くなる
・クラウド会計が止まる
・オンライン会議が頻繁に固まる
・テレワークVPNが突然切れる
・社員が勝手にモバイル回線に逃げる
・結局「この装置、意味あるの?」と疑われる

  • 社員30名以上で、クラウド利用が増えている
  • ZoomやTeams会議が日常化している
  • テレワーク接続が常時5人以上いる
  • 営業が外出先からVPNで社内に入る
  • ネットが遅いと社員から不満が出ている

このどれかに当てはまるなら、FortiGate 40Fの選定は一度立ち止まった方がいいです。

安いから、よく売れているから、という理由だけで決めると、あとで必ず「買い直し」という地味に痛い出費が待っています。

30名以上のオフィスでFortiGate 40Fが足りるかどうかを、社長自身が判断できる計算式を持ち帰ること

目次

なぜ「FortiGate 40F」は30名を超えると怪しくなるのか

なぜ「FortiGate 40F」は30名を超えると怪しくなるのか
Wifi theme with person holding a white smartphone

カタログ数値と実際の速度はまったく違う

カタログを見ると、FortiGate 40Fは数Gbpsという数字が並びます。見ると安心しますよね。

でも、その数字は「全部の検査機能を切った状態」に近い理論値です。

実際の現場では、ウイルス検査・不正通信チェック・Webフィルタなどを全部オンにします。そうすると処理できる実効速度は一気に落ちます。

社長が誤解しやすいのは「回線が1Gbpsだから、機械も1Gbpsあればいい」という考え方です。実際は、検査を通すと半分以下になることも珍しくありません。

現場では「回線は速いのに、なぜか遅い」という相談が本当に多いです。

“人数”ではなく“同時通信量”が本当の基準

30名いても、全員が常に重い通信をしているわけではありません。

ですが、クラウド会計・ストレージ・Web会議が重なる時間帯は別です。

特に月末や週明け午前中。経理も営業も一斉に動きます。

「人数×なんとなく」で決めると失敗します。本当は“ピーク時の同時通信量”で見るべきなんです。

ここを見誤ると、昼間だけ業務が止まるという最悪のパターンになります。

40Fは小規模向けとしては優秀。でも30名を超えると“ピーク時間帯”がボトルネックになりやすい。

社長でもできる処理能力のざっくり計算式

基本の考え方は「1人あたり平均◯Mbps」

体感ベースですが、クラウド中心の業務なら1人あたり平均2〜5Mbpsは見ておいた方が安全です。

Web会議を使う社員が多いなら、5Mbps前後で考えた方が現実的です。

例えば30人×3Mbps=90Mbps。これが平均です。

でも問題はピーク。会議が重なれば一気に150〜200Mbpsになることもあります。

実効スループットはカタログの半分で見る

UTMは検査を全部有効にすると処理能力が落ちます。

安全側で見るなら「公表値の50%で計算」するのが現場感覚です。

ここを楽観視すると、導入後に「遅い」というクレーム地獄が始まります。

買い替えになると、装置代+設定費用+停止リスクで二重にコストがかかります。

簡易計算式

(社員数 × 3Mbps)÷ 0.5 = 必要UTM処理能力の目安

30名の場合 → 30×3=90Mbps → 0.5で割る → 約180Mbps以上必要

ここにVPN利用者や拠点間通信があるなら、さらに上乗せです。

「意外と余裕がないな」と感じたら、その感覚はだいたい正しいです。

コツ: ギリギリではなく、必ず1.5倍の余裕を持つ。機械は年々トラフィックが増える前提で選ぶ。

40Fでよく起きる“現場あるある”

40Fでよく起きる“現場あるある”

昼だけネットが遅い

朝は問題ないのに、昼前後だけ遅い。

これはほぼ処理能力の飽和です。

社員は「回線会社のせい」と思い込みますが、実際はUTMが詰まっています。

放置すると社員は回避行動を取り始め、セキュリティが形骸化します。

VPNが不安定になる

テレワークが増えると、暗号化処理の負荷が跳ね上がります。

40Fは少人数なら問題ありませんが、同時接続が増えると不安定になりがちです。

「テレワークが不便=生産性低下」です。

社長が気づかないところで、社員はストレスを抱えています。

注意: 不安定は“壊れている”のではなく“足りていない”可能性が高い。

あわせて読みたい
【プロが解説】Zoomが固まる・声が途切れる原因!UTM性能不足とWi-Fi干渉の切り分け方 「……あれ、私の声聞こえてますか?」 大事なオンライン商談の最中、相手の顔がカクカクし始め、自分の声が届かなくなる。あの瞬間の、心臓がキュッとなる感覚……。正直、...

40Fが向いている会社/危ない会社

向いている会社危ない会社
20名以下30名以上でクラウド中心
Web会議が少ない会議が常時複数走る
VPN利用者が少ない常時5名以上VPN利用
通信量が安定月末・週明けに集中

じゃあ何を基準に選び直すべきか

何を基準に選び直すべきか
partial view of businessman plugging router on office desk

「今」ではなく「2年後」で見る

通信量は確実に増えます。減ることはほぼありません。

社員は動画マニュアルを見るようになりますし、AIツールも増えます。

今ギリギリなら、2年後は確実に不足します。

装置は簡単に買い替えられません。だから最初が重要です。

価格差より“入れ替えリスク”で考える

40Fと上位機種の差額は数万円〜十数万円程度。

ですが入れ替えになれば、工事費・設定費・停止リスクでそれ以上飛びます。

社長の判断は「初期費用」ではなく「総コスト」で見るべきです。

ここを間違えると、安物買いの遠回りになります。

結論: 30名を超え、クラウド利用が中心なら40Fは慎重に。最低でも余裕を持った処理能力で選ぶ。

あわせて読みたい
【プロが解説】LANケーブルの寿命と交換時期!「Cat6A」に替えてもネットが遅い・切れる本当の原因 社長、最近オフィスで「ネットが遅い」「Web会議がブツブツ切れる」なんて、社員から泣きつかれていませんか? 実はこれ、高いルーターや最新のセキュリティ機器を買い...

明日、社長がやるべき一歩

UTM見直しチェック

今の通信ピークを確認する

まずは現在のUTM管理画面で「トラフィックのピーク値」を確認してください。

もし分からなければ、保守会社に「過去1ヶ月の最大通信量を教えて」と聞くだけで十分です。

その数字が装置の実効能力に近づいていたら、黄色信号です。

ここを数字で見るだけで、感覚の不安が“判断材料”に変わります。

なんとなく選んだUTMは、なんとなく不満を生みます。

逆に、根拠を持って選んだ機種は、社長の判断に自信をくれます。

「足りるかな?」と感じた今が、見直すタイミングです。後回しにすると、必ず忙しい日にトラブルが起きます。

UTMの導入・入れ替え、プロに丸投げしませんか?

機種選定から設置・設定・保守まで、ワンストップで対応します。「UTMの導入」「VPNの構築」「データの保護」など、貴社に最適なセキュリティ対策をプロが無料で診断・ご提案します。

ネットワーク構築・セキュリティ対策の専門家が、貴社に最適な環境をご提案します。

目次