「YAMAHAのルーター、いくらするの?」
VPN構築やルーターの入れ替えを検討する時、まず気になるのが価格です。YAMAHA RTXシリーズは法人用ルーターの定番ですが、家庭用ルーターとは桁が違うため「高い」と感じる社長も多いはず。
しかし、RTXシリーズの本当の価値は「壊れない」「10年使える安定性」「VPN構築の定番」という点にあります。家庭用ルーターを2〜3年ごとに買い替えるのと、YAMAHAを5〜7年安定稼働させるのとでは、トータルコストが逆転するケースも多い。
ただし注意点もあります。RTXシリーズは「本体を買えば終わり」ではなく、VPNライセンス・設定費・保守が別途かかります。業者の見積もりを正しく判断するには、この全体像を知っておく必要があります。
この記事では、中小企業(10〜50名)の経営者がYAMAHA RTXシリーズの見積もりを「自分の目で」チェックできるようになることを目的に、価格体系を徹底解説します。
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YAMAHA RTXシリーズ主要モデルの実勢価格一覧【2026年版】

まずは本体価格だけの相場を把握してください。YAMAHAのルーターはオープン価格ではなくメーカー希望小売価格(定価)が公開されているため、実勢価格の目安がつけやすいのが特徴です。
| モデル | 定価(税込) | 実勢価格(税抜) | 推奨規模 | 10G対応 | 状態 |
|---|---|---|---|---|---|
| RTX1300 | 264,000円 | 約13.5万〜16万円 | 中規模(30〜100名) | ○(2ポート) | 現行主力 |
| RTX840 | 121,000円 | 約7.5万〜9.5万円 | 小〜中規模(10〜30名) | × | 現行 |
| RTX830 | 75,900円 | 約4.5万〜6万円 | 小規模(10〜20名) | × | 現行(ロングセラー) |
| RTX1210 | 販売終了 | 流通在庫のみ | 中規模 | × | 旧世代 |
| RTX810 | 販売終了 | 流通在庫のみ | 小規模 | × | 販売終了 |
注目ポイント
RTX1300の実勢価格は定価の約55〜65%。ネット通販では約14.8万円〜が最安値帯です。ただし、法人向けに設定・保守込みで購入する場合は、通販価格より1〜3万円高くなるのが一般的です。
各モデルの詳細スペックはVPNルーター製品データベースで確認できます。
本体だけでは終わらない。YAMAHAルーターの「本当の導入総額」
UTMほどではありませんが、YAMAHAルーターにも本体以外の費用がかかります。特にVPN構築を伴う場合は、設定費が本体価格と同等かそれ以上になることもあります。
費用①:本体価格
前述の通り、RTX830で4.5万〜6万円、RTX1300で13.5万〜16万円。
費用②:VPNライセンス(拡張が必要な場合)
RTXシリーズはVPN接続自体は標準機能として使えますが、同時接続数を増やす場合は追加ライセンスが必要です。
| モデル | 標準VPN対地数 | 拡張ライセンス | 拡張後 |
|---|---|---|---|
| RTX830 | 20対地 | YSL-VPN-EX1(約3万円) | 最大60対地 |
| RTX1300 | 100対地 | YSL-VPN-EX2(約5万円) | 最大1,100対地 |
10〜30名規模で拠点間VPN 1〜2本+テレワークVPN 10本程度であれば、RTX830の標準20対地で十分です。ライセンス追加が不要なケースがほとんど。
費用③:設定・導入費
ここが最も差が出る部分です。YAMAHAルーターの設定は、GUIでの簡易設定とコマンドライン(CLI)での詳細設定の2通りがあります。
- インターネット接続のみ(基本設定):3万〜5万円
- VPN構築(拠点間VPN 1〜2本):5万〜10万円
- VPN構築+テレワーク用リモートVPN:8万〜15万円
- UTMとの併用構成(UTM+RTXの2台構成):10万〜20万円
注意:VPN設定は業者によって技術力の差が大きく、設定費にも2〜3倍の差が出ます。「VPN設定:15万円」と「VPN設定:5万円」の見積もりが出たら、内訳を確認してください。
費用④:保守・サポート
YAMAHAルーターはメーカー保証が1年間。それ以降は有償保守となります。
- メーカー保証延長(SWX/YSL):年額1万〜2万円程度
- 導入業者の保守契約:月額3,000〜8,000円(駆けつけ対応含む場合)
- 保守なし(故障時に都度対応):0円(ただしリスクあり)
YAMAHAルーターは「壊れない」ことで有名なので、保守なしで運用している中小企業も多いです。ただし、RTX810のように10年以上使い続けると性能不足で入れ替えが必要になります(サポート終了した機器を使い続けるリスク参照)。
導入総額のシミュレーション
10〜30名規模の中小企業がRTX1300を導入し、拠点間VPN 1本+テレワークVPN 10本を構築する場合:
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 本体(RTX1300) | 約15万円 |
| VPNライセンス | 0円(標準100対地で十分) |
| 設定・導入費(VPN構築込み) | 約10万円 |
| 保守(5年) | 約5万円 |
| 合計 | 約30万円 |
RTX830・RTX840・RTX1300、どれを選べばいい?

| 比較項目 | RTX830 | RTX840 | RTX1300 |
|---|---|---|---|
| 実勢価格 | 約4.5万〜6万円 | 約7.5万〜9.5万円 | 約13.5万〜16万円 |
| 推奨規模 | 10〜20名 | 10〜30名 | 30〜100名 |
| スループット | 2Gbps | 2Gbps | 9.9Gbps |
| IPsecスループット | 1.5Gbps | 1.5Gbps | 3Gbps |
| VPN対地数 | 20(最大60) | 20(最大60) | 100(最大1,100) |
| NATセッション数 | 65,534 | 65,534 | 250,000 |
| 10G対応 | × | × | ○(SFP+ 2ポート) |
| LANマップ | ○ | ○ | ○ |
RTX830がおすすめの会社
- 従業員10〜20名で、1G回線を使用
- 拠点間VPN 1〜2本+テレワークVPN 10本程度
- コスト最優先で、最低限のVPN環境を構築したい
RTX840がおすすめの会社
- RTX830と同じ用途だが、最新モデルで長く使いたい
- RTX830の後継として、より新しいファームウェアサポートが期待できる
RTX1300がおすすめの会社
- 従業員30名以上、または10G回線を導入済み/検討中
- 拠点間VPN 3本以上、またはテレワークVPN 20本以上
- SaaS多用でNATセッション数が足りなくなるリスクがある
- 今後5〜7年の拡張を見据えて余裕のあるスペックが欲しい
プロの結論:20名以下で1G回線ならRTX830で十分。ただし、10G回線を導入済み、またはSaaS利用が多くセッション数に不安がある場合は、RTX1300を推奨します。価格差は約8万〜10万円ですが、性能差は3〜4倍あります。
UTMとYAMAHAルーター、両方必要?併用構成のコスト
「UTMにもルーター機能があるのに、YAMAHAのルーターも別で買う必要があるの?」
UTM(FortiGateやサクサ)はセキュリティが本業で、VPN機能は付属的。YAMAHAルーターはVPNとルーティングが本業で、圧倒的に安定しています。役割を分けることで、それぞれの得意分野を活かせます。
推奨構成と費用目安(20名規模)
| 構成 | 機器 | 5年導入総額 |
|---|---|---|
| UTM | FortiGate 50G | 約48万円 |
| VPNルーター | RTX830 | 約15万円 |
| 合計 | 約63万円 |
月額換算で約10,500円。UTMでセキュリティを、YAMAHAルーターでVPNと安定したルーティングを担保する「鉄板構成」です。
RTX810からの入れ替え費用と注意点

YAMAHA RTX810は既に販売終了しており、ファームウェアの更新も停止しています。テレワークやSaaSが当たり前の現在、RTX810のスペックでは力不足なケースが増えています。
入れ替え費用の目安
| 入れ替えパターン | 本体 | 設定移行費 | 合計 |
|---|---|---|---|
| RTX810 → RTX830 | 約5万円 | 約3万〜5万円 | 約8万〜10万円 |
| RTX810 → RTX1300 | 約15万円 | 約5万〜8万円 | 約20万〜23万円 |
RTX810のconfigファイルはRTX830/RTX1300にほぼそのまま移行できます。ただし、IPoE接続やフレキシブルLAN/WANポートなど新機能を活用する場合は、設定の見直しが必要です。
VPN構築やUTMとの併用構成もまとめてご提案可能です。
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YAMAHAルーターの見積もりで必ずチェックすべき5つのポイント
チェック①:モデルが自社の規模に合っているか
10名のオフィスにRTX1300は過剰です。逆に、30名以上でVPN多用するのにRTX830は力不足。自社の従業員数とVPNの利用状況に合ったモデルを選んでください。
チェック②:VPNライセンスは本当に必要か
「VPN拡張ライセンスが必要です」と言われたら、「VPN対地数はいくつ使う予定ですか?」と確認。RTX830の標準20対地で足りるケースがほとんどです。不要なライセンスを買わされないよう注意。
チェック③:設定費の内訳
「設定費一式:15万円」ではなく、「インターネット接続設定:3万円、拠点間VPN設定:5万円、テレワークVPN設定:5万円」のように内訳を確認。VPN設定は業者によって2〜3倍の価格差があります。
チェック④:保守は本当に必要か
YAMAHAルーターは故障率が低いため、月額保守契約が不要なケースも多いです。「月額5,000円の保守契約」を5年払うと30万円。故障時に都度対応する方が安くつく場合があります。
チェック⑤:UTMとセットの見積もりなら内訳を分離する
UTM+ルーター+Wi-Fiをセットで見積もりされている場合、各機器の内訳を確認。ルーター単体が高すぎないか、UTMがオーバースペックでないかを個別にチェックしてください。
YAMAHA RTXシリーズの価格に関するよくある質問(FAQ)
Q. YAMAHA RTX1300の価格はいくらですか?
A. メーカー希望小売価格は264,000円(税込)、実勢価格は約13.5万〜16万円(税抜)です。VPN構築の設定費(5万〜10万円)と保守を含めた5年間の導入総額は約25万〜35万円が目安です。
Q. RTX830とRTX1300、どちらを選ぶべきですか?
A. 20名以下で1G回線ならRTX830で十分です。30名以上、10G回線導入済み、VPN対地数が20を超える場合はRTX1300を推奨します。価格差は約8万〜10万円ですが、性能差は3〜4倍あります。
Q. RTX810から入れ替える費用はいくらですか?
A. RTX830への入れ替えで約8万〜10万円、RTX1300への入れ替えで約20万〜23万円が目安です。configファイルの移行が可能なので、設定費用はゼロから構築するより安くなります。
Q. UTMとYAMAHAルーター、両方必要ですか?
A. VPN接続が必要な場合は併用を推奨します。UTMはセキュリティ、YAMAHAルーターはVPNとルーティングが得意分野です。20名規模のUTM+RTX830の2台構成で5年間約63万円(月額約10,500円)が目安です。
Q. YAMAHAルーターにセキュリティ機能はありますか?
A. RTXシリーズにはファイアウォール機能とIPsec VPN機能がありますが、UTMのようなウイルス検知やWebフィルタリング機能はありません。セキュリティ対策にはUTMとの併用が必要です。
Q. YAMAHAルーターのリース月額はいくらですか?
A. RTX1300の設定込みで月額5,000〜8,000円程度、RTX830で月額3,000〜5,000円程度が目安です。ただし、ルーターは単価が低いため、リースより一括購入の方がトータルコストは安くなります。
他社様の見積もりをご提示いただければ、専門コンサルタントが適正価格・適正スペックか診断します。
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まとめ:YAMAHAルーターは「安い買い物」。ただし見積もりは必ず確認

YAMAHA RTXシリーズは、法人ルーターとして圧倒的なコスパと安定性を誇ります。RTX830なら本体5万円前後、RTX1300でも15万円前後。UTMに比べれば「安い買い物」です。
ただし、VPN設定費で業者間の価格差が2〜3倍出ることがあります。覚えておくべきことは3つ:
- 本体は安いが、VPN設定費の内訳を必ず確認する
- 不要なVPNライセンスを買わされないよう注意
- UTMとの併用構成がベスト。ルーター単体ではセキュリティ不足
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