「SonicWallっていくらするの?」
業者から「FortiGateよりSonicWallの方が御社に合いますよ」と提案された時、まず気になるのが価格です。
SonicWall(ソニックウォール)は、アメリカのセキュリティメーカーで、中小企業向けのTZシリーズが世界的に広く普及しています。FortiGateと並ぶ競合製品として業者から提案されることが多いですが、価格情報が日本語であまり出回っていないのが実情です。
FortiGateなら当サイトのFortiGate価格相場の記事で適正価格が分かります。しかしSonicWallの場合、「この見積もりが高いのか安いのか」を判断する情報が少ない。
この記事では、中小企業(10〜50名)の経営者がSonicWallの見積もりを「自分の目で」チェックできるようになることを目的に、価格体系を徹底解説します。
FortiGateやサクサとの比較診断も歓迎です。
※原則1営業日以内に、担当エンジニアよりご連絡します。
SonicWall TZシリーズ主要モデルの実勢価格一覧【2026年版】

SonicWallの中小企業向け製品は「TZシリーズ(第7世代)」です。「W」が付くモデルはWi-Fi内蔵版。まずは本体価格だけの相場を把握してください。
| モデル | 推奨人数 | 本体の実勢価格 | 脅威防御スループット | Wi-Fi |
|---|---|---|---|---|
| TZ270 / TZ270W | 〜10名 | 約7万〜10万円 | 750Mbps | Wのみ |
| TZ370 / TZ370W | 〜25名 | 約12万〜15万円 | 1Gbps | Wのみ |
| TZ470 / TZ470W | 〜35名 | 約18万〜22万円 | 1.5Gbps | Wのみ |
| TZ570 / TZ570W | 〜50名 | 約28万〜35万円 | 2Gbps | Wのみ |
| TZ670 | 〜80名 | 約40万〜50万円 | 2.5Gbps | なし |
注意:この価格は「本体のみ」です。SonicWallはライセンスの種類が複雑で、ライセンスなしではほぼ使い物になりません。次のセクションで詳しく解説します。
各モデルの詳細スペックはUTM製品データベースで確認できます。
SonicWallのライセンス体系|ここが一番分かりにくい
SonicWallの見積もりで最も混乱するのがライセンスの種類です。FortiGateの「UTPバンドル」のようにシンプルではなく、複数のパッケージから選ぶ必要があります。
主なライセンスパッケージ
| パッケージ名 | 含まれる機能 | 中小企業の必要度 |
|---|---|---|
| EPSS(Essential Protection Service Suite) | ファイアウォール、VPN、基本的な脅威防御、サポート | 最低限これが必要 |
| APSS(Advanced Protection Service Suite) | EPSS+サンドボックス(Capture ATP)、Webフィルタリング強化、アンチスパム | 中小企業はこれが推奨 |
| TotalSecure | 本体+ライセンスのセット販売 | 新規導入ならこれが最もシンプル |
ライセンス費用の目安(APSS)
| モデル | APSS 1年 | APSS 3年 | APSS 5年 |
|---|---|---|---|
| TZ270 | 約8万〜12万円 | 約20万〜28万円 | 約30万〜42万円 |
| TZ370 | 約10万〜15万円 | 約25万〜35万円 | 約38万〜52万円 |
| TZ470 | 約13万〜18万円 | 約32万〜42万円 | 約48万〜65万円 |
本体だけでは使えない。SonicWallの「本当の導入総額」

費用①:本体価格
前述の通り、TZ270で7万〜10万円、TZ370で12万〜15万円。
費用②:ライセンス(APSS推奨)
前述の表を参照。5年で30万〜65万円。
費用③:設定・導入費
- 基本設定:5万〜10万円
- VPN構築込み:8万〜15万円
費用④:保守
SonicWallの強みの一つが冗長構成のコスパです。冗長機(バックアップ用の2台目)にはライセンス費用が不要で、ハードウェア費用のみで導入できます。これは他メーカーにないメリットです。
- 標準保守(ライセンスに含まれるサポート):0円
- 24×7オンサイト保守:年間5万〜10万円
導入総額のシミュレーション
10〜25名規模の中小企業がTZ370を5年運用する場合:
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 本体(TZ370) | 約13万円 |
| ライセンス(APSS 5年) | 約45万円 |
| 設定・導入費 | 約8万円 |
| 保守(標準) | 0円(ライセンスに含む) |
| 合計(5年運用総額) | 約66万円 |
月額換算:約11,000円。
SonicWall vs FortiGate|同じ規模で費用を比較すると?
「SonicWallを勧められたけど、FortiGateとどっちが得なの?」
同じ20名規模で5年運用の費用を比較します。
| 項目 | SonicWall TZ370 | FortiGate 50G |
|---|---|---|
| 本体 | 約13万円 | 約14万円 |
| ライセンス(5年) | 約45万円 | 約23万円 |
| 設定・導入費 | 約8万円 | 約8万円 |
| 保守(5年) | 0円 | 約3万円 |
| 5年合計 | 約66万円 | 約48万円 |
| 月額換算 | 約11,000円 | 約8,000円 |
同じ20名規模で比較すると、SonicWallの方が約18万円高い。差額のほとんどはライセンス費用です。本体価格はほぼ同等ですが、ランニングコストでFortiGateが大きく優位に立ちます。
SonicWallの強み
- 冗長構成のコスパ:2台目のライセンス不要。24時間止められないオフィスに有効
- SSLインスペクション対応:サクサやMerakiは非対応だが、SonicWallは対応
- ファイルサイズ無制限のウイルススキャン:特許技術「RFDPI」で大容量ファイルも検査可能
- Capture ATP(サンドボックス):未知の脅威をクラウドで分析。FortiGateのサンドボックスに相当
- EDR(Capture Client)との連携:SonicWall純正のEDRと統合管理できる
SonicWallの弱み
- ライセンス費用が高い:5年間の総コストでFortiGateに大きく劣る
- 日本語サポートがFortiGateより薄い:日本国内のユーザー数が少なく、技術情報も英語が多い
- 国内の取扱業者が少ない:相見積もりを取りにくい
- UIが英語ベース:管理画面の日本語対応が不完全な部分がある
プロの結論:「冗長構成が必要」「EDRとの統合管理をしたい」という明確な理由がなければ、コスパではFortiGateが優位です。ただし、SonicWallはSSLインスペクション対応・サンドボックス搭載とセキュリティ機能自体は優秀なので、ライセンスコストを許容できるなら選択肢として十分にあり得ます。
FortiGateとの詳しい比較は中小企業向けUTMメーカー主要5社徹底比較、FortiGateの価格体系はFortiGateの価格相場と導入費用の全体像をご覧ください。
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SonicWallのリース料金と注意点

リース月額の相場(ライセンス込み)
| モデル | 5年リース月額 | 5年間の支払総額 |
|---|---|---|
| TZ270(APSS込み) | 約7,000〜10,000円 | 約42万〜60万円 |
| TZ370(APSS込み) | 約11,000〜15,000円 | 約66万〜90万円 |
| TZ470(APSS込み) | 約14,000〜19,000円 | 約84万〜114万円 |
SonicWallリースの注意点
注意①:TotalSecureパッケージの中身を確認する
SonicWallには「TotalSecure」という本体+ライセンスのセット商品があります。一見お得に見えますが、含まれるライセンスがEPSS(最低限)なのかAPSS(推奨)なのかで価値が全く違います。必ず確認してください。
注意②:リース満了後の再リースはセキュリティが止まる
FortiGateやサクサと同様、リース満了後の再リースはライセンスが切れた状態で運用することになります。UTMのリース満了・再リースで損しない方法で詳しく解説しています。
注意③:冗長構成のメリットを活かすならリースより一括購入
SonicWallの冗長構成は「2台目のライセンス不要」が最大のメリットですが、リース契約だと2台分のリース料が発生します。一括購入の方がこのメリットを最大限に活かせます。
SonicWallの見積もりで必ずチェックすべき5つのポイント
チェック①:ライセンスの種類を確認する
EPSSなのかAPSSなのか。中小企業はAPSSが推奨です。EPSSだとサンドボックスやWebフィルタリング強化が含まれず、セキュリティが不十分になります。
チェック②:モデルが自社の規模に合っているか
10名のオフィスにTZ470は過剰。逆に30名以上でTZ270は力不足です。推奨人数と脅威防御スループットを確認してください。
チェック③:FortiGateとの比較見積もりを取る
SonicWallを扱う業者はSonicWallしか提案しません。FortiGateとの比較見積もりを取ることで、初めて適正価格が見えます。UTM製品データベースで同規模向けの他メーカー製品と比較できます。
チェック④:冗長構成が本当に必要か確認する
「冗長構成にしましょう」と言われたら、「UTMが故障した場合のダウンタイムは許容できるか」を自問してください。10〜20名規模で夜間・休日は閉まるオフィスであれば、冗長構成は不要なケースが多いです。
チェック⑤:5年間の支払総額を計算する
月額だけでなく、必ず5年間の支払総額を計算してください。SonicWallはライセンスコストが高いため、5年トータルで見るとFortiGateとの差額が大きくなります。
SonicWall、結局どのモデルを選べばいい?

| 規模 | 推奨モデル | 5年導入総額の目安 | FortiGateとの比較 |
|---|---|---|---|
| 5〜10名 | TZ270 | 約45万〜55万円 | FortiGate 40F(約25〜35万円)の方がコスパ○ |
| 10〜25名 | TZ370 | 約60万〜70万円 | FortiGate 50G(約40〜55万円)の方がコスパ○ |
| 25〜35名 | TZ470 | 約75万〜90万円 | FortiGate 70G(約55〜75万円)の方がコスパ○ |
| 35〜50名 | TZ570 | 約90万〜110万円 | 冗長構成が必要ならSonicWallに優位性あり |
SonicWallを選ぶ明確な理由がない場合は、FortiGateの方がコスパが良いのが現実です。SonicWallを選ぶべきケースは、「冗長構成をコスパ良く組みたい」「SonicWall Capture Client(EDR)と統合管理したい」「RFDPIによるファイルサイズ無制限スキャンが必要」の3つに限られます。
SonicWallの価格に関するよくある質問(FAQ)
Q. SonicWall TZ270の価格はいくらですか?
A. 本体のみの実勢価格は約7万〜10万円です。ただし、APSSライセンス(5年で30万〜42万円)と設定費を含めた導入総額は約45万〜55万円が目安です。
Q. SonicWallとFortiGate、どちらが安いですか?
A. 同じ20名規模で5年運用した場合、FortiGate 50Gが約48万円に対し、SonicWall TZ370は約66万円で、FortiGateの方が約18万円安くなります。差額のほとんどはライセンス費用です。
Q. SonicWallのライセンス(EPSS/APSS)の違いは何ですか?
A. EPSSは基本的な脅威防御とサポートのみ。APSSはそれに加えてサンドボックス(Capture ATP)、Webフィルタリング強化、アンチスパムが含まれます。中小企業にはAPSSを推奨します。FortiGateの「UTPバンドル」に相当するのがAPSSです。
Q. SonicWallの冗長構成はお得ですか?
A. はい、冗長構成のコスパはSonicWallの大きな強みです。2台目はハードウェア費用のみでライセンス不要。他メーカーでは2台分のライセンスが必要なため、冗長構成にする場合はSonicWallが有利です。
Q. SonicWallのリース月額はいくらですか?
A. TZ370(APSS込み)で月額11,000〜15,000円程度が一般的です。5年間の支払総額は66万〜90万円。ライセンスコストが高いため、リースの総額もFortiGateより高くなります。
Q. SonicWallはSSLインスペクションに対応していますか?
A. はい、対応しています。サクサやCisco Merakiは非対応ですが、SonicWallはFortiGateと同様にSSLインスペクションに対応しており、暗号化通信の中身を検査できます。
まとめ:SonicWallは「機能は優秀」だが「コストが高い」

SonicWallのセキュリティ機能自体は優秀です。SSLインスペクション対応、ファイルサイズ無制限スキャン、冗長構成のコスパ、EDR連携。機能面ではFortiGateに引けを取りません。
しかし、覚えておくべきことは3つ:
- ライセンス(APSS)のコストが高い → 5年間でFortiGateより18万円以上高くなることも
- 日本国内のサポート・情報がFortiGateより薄い → 困った時に頼れる情報源が少ない
- 冗長構成が不要なら、FortiGateの方がコスパ良好
見積もりが手元にあるけど判断できない場合は、見積もり適正診断(無料)をご利用ください。FortiGate・サクサとの比較を含めた最適な提案を、メーカーに忖度しないプロが行います。
他社様の見積もりをご提示いただければ、専門コンサルタントが適正価格・適正スペックか診断します。
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