「会社のファイルサーバーをNASにしたいんだけど、Synologyっていくらするの?」
Synology(シノロジー)は台湾のNASメーカーで、法人向けNAS市場で世界シェアNo.1クラス。中小企業から大企業まで幅広く採用されており、「NASといえばSynology」と言われるほどの定番ブランドです。
しかし、Synologyの製品ページを見るとモデル数が多すぎて、どれを選べばいいか分からないというのが正直なところではないでしょうか。DS224+、DS423+、DS723+、DS923+……アルファベットと数字の羅列で、違いが直感的に分かりません。
さらに重要なのが、Synology NASは「本体価格」だけでは使えないということ。HDDは別売りです。本体5万円のNASでも、HDD+設定費を含めると総額10万〜15万円になります。
この記事では、情シスがいない中小企業(10〜50名)の社長向けに、Synology NASの選び方・本当の導入費用・用途別のおすすめモデルを解説します。
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まず覚える:Synologyのモデル名の読み方
Synologyの型番は一見複雑ですが、ルールを知れば簡単に読めます。
例:DS 4 23 +
- DS = DiskStation(据え置き型NAS)
- 4 = HDDスロット数(ベイ数)。2なら2台、4なら4台のHDDが入る
- 23 = 発売年(2023年モデル)
- + = 上位モデル。なしがエントリー、jが最廉価、+がビジネス向け
中小企業は「+」が付くモデルを選んでください。「+」付きはBtrfsファイルシステム対応で、スナップショット(ある時点のデータをそっくり保存する機能)が使えます。ランサムウェアに感染しても、スナップショットから感染前のデータを復元できるランサムウェア対策の要です。「j」や無印モデルはこの機能が使えません。
Synology NAS 中小企業向けモデルの実勢価格一覧【2026年版】

| モデル | ベイ数 | CPU | メモリ | LAN | 本体の実勢価格 | 推奨規模 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| DS224+ | 2 | Celeron J4125 | 2GB(最大8GB) | 1GbE×2 | 約5万〜5.5万円 | 5〜15名 |
| DS225+ | 2 | Celeron J4125 | 2GB(最大8GB) | 2.5GbE+1GbE | 約6万〜6.5万円 | 5〜15名 |
| DS423+ | 4 | Celeron J4125 | 2GB(最大8GB) | 2.5GbE×2 | 約7.5万〜8.5万円 | 10〜30名 |
| DS723+ | 2 | AMD Ryzen R1600 | 2GB(最大32GB) | 1GbE×2 | 約7万〜7.5万円 | 10〜20名(高性能) |
| DS923+ | 4 | AMD Ryzen R1600 | 4GB(最大32GB) | 1GbE×2 | 約9万〜10万円 | 15〜50名 |
| DS1522+ | 5 | AMD Ryzen R1600 | 8GB(最大32GB) | 1GbE×4 | 約12万〜13万円 | 30〜100名 |
注意①:この価格は「本体のみ」です。HDDは別売り。HDDなしでは何もできません。
注意②:DS723+は販売終了が近づいており、在庫限りの場合があります。後継機が発売されている場合はそちらを検討してください。
HDD込みの「本当の導入費用」|本体だけでは使えない
Synology NASの見積もりで最も見落とされるのがHDDの費用です。NAS本体は「空っぽの箱」で、HDDを別途購入して装着する必要があります。
NAS用HDDの推奨モデルと価格
| HDD | 容量 | 1台の価格 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| WD Red Plus(CMR) | 4TB | 約1.3万〜1.5万円 | NAS用定番。24時間稼働対応 |
| WD Red Plus(CMR) | 8TB | 約2万〜2.5万円 | コスパが最も良い容量 |
| Seagate IronWolf | 4TB | 約1.2万〜1.4万円 | NAS用。振動センサー搭載 |
| Seagate IronWolf | 8TB | 約2万〜2.3万円 | 4ベイ以上ならこちらも選択肢 |
重要:普通のデスクトップ用HDDをNASに入れないでください。NASは24時間365日稼働するため、NAS専用HDD(WD Red Plus、Seagate IronWolf等)を使わないと故障率が跳ね上がります。
RAID構成と実効容量
NASにHDDを2台以上入れる場合、RAID(ミラーリング)を組むのが法人利用の鉄則です。
| 構成 | HDD台数 | 実効容量(8TB HDD使用時) | 耐障害性 |
|---|---|---|---|
| RAID 1(ミラーリング) | 2台 | 8TB | HDD 1台故障してもデータ無事 |
| SHR(Synology独自RAID) | 2台 | 8TB | 同上。異なる容量のHDD混在可能 |
| RAID 5 | 4台 | 24TB | HDD 1台故障してもデータ無事 |
| RAID 6 | 4台以上 | 16TB(4台時) | HDD 2台同時故障でもデータ無事 |
導入総額シミュレーション|NAS本体+HDD+設定費の合計

パターン1:小規模(5〜15名)DS224++8TB×2
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 本体(DS224+) | 約5.2万円 |
| HDD(WD Red Plus 8TB×2) | 約4.5万円 |
| キッティング・設定費 | 約3万〜5万円 |
| 合計 | 約12.7万〜14.7万円 |
実効容量8TB、月額換算で約2,100〜2,500円(5年運用)。
パターン2:中規模(15〜30名)DS423++8TB×4
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 本体(DS423+) | 約8万円 |
| HDD(WD Red Plus 8TB×4) | 約9万円 |
| キッティング・設定費 | 約5万〜8万円 |
| 合計 | 約22万〜25万円 |
実効容量24TB(RAID 5)、月額換算で約3,700〜4,200円。
パターン3:高性能(15〜50名)DS923++8TB×4
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 本体(DS923+) | 約9.5万円 |
| HDD(WD Red Plus 8TB×4) | 約9万円 |
| メモリ増設(8GBに増設推奨) | 約5千円 |
| キッティング・設定費 | 約5万〜8万円 |
| 合計 | 約24万〜27万円 |
実効容量24TB(RAID 5)、月額換算で約4,000〜4,500円。DS923+はAMD Ryzen搭載で、ファイルの読み書き速度がDS423+より高速です。
用途別|うちの会社にはどのSynologyが合う?
用途①:社内ファイルサーバー(最も多い用途)
Windowsの共有フォルダのように、社内LANからファイルを読み書きする用途。
- 5〜15名:DS224+(2ベイ・8TB)で十分
- 15〜30名:DS423+(4ベイ・24TB)を推奨
- 30名以上:DS923+(4ベイ・AMD Ryzen)で高速処理
用途②:ランサムウェア対策用バックアップ
UTMで入口を守り、万一突破された場合のデータ復旧用。Synologyのスナップショット機能でランサムウェア感染前の状態にロールバック可能。
- 既存のファイルサーバーのバックアップ先:DS224+(2ベイ)で十分
- メインのファイルサーバー兼バックアップ:DS423+以上を推奨
用途③:防犯カメラの映像保存
Synologyの「Surveillance Station」で最大8,300種類のIPカメラに対応。ただし無料ライセンスは2台まで。3台以上のカメラを接続する場合はカメラライセンス(1台あたり約6,000円)の追加購入が必要。
- カメラ2台まで:DS224+
- カメラ3台以上+長期保存:DS423+以上
用途④:電子帳簿保存法(電帳法)対応
2024年1月から義務化された電子帳簿保存法の電子取引データ保存に、Synologyを使うケースが増えています。タイムスタンプ連携やバージョン管理など、法的要件を満たすための設定が必要です。
最適なモデル・HDD・構成の選定から、設置・設定・動作確認までワンストップで対応します。
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Synology NAS vs Windowsファイルサーバー|中小企業はどっち?

| 比較項目 | Synology NAS | Windowsサーバー |
|---|---|---|
| 導入費用 | 約13万〜27万円 | 約30万〜80万円 |
| OS費用 | 0円(DSM無料) | Windows Server CAL必要(10万〜) |
| 消費電力 | 約25W(DS224+) | 約100〜300W |
| 騒音 | 静か(ファンレスモデルあり) | サーバー室が必要な騒音 |
| 管理の難易度 | 低い(DSMはWindows風のUI) | 高い(Active Directory等の知識が必要) |
| 拡張性 | HDDベイ数が上限 | 高い(メモリ・CPU・ストレージ柔軟) |
NASを入れるなら、UTMも一緒に|守るべきデータがある=UTMが必須
NASを導入するということは、「社内にデータを保存する」ということです。つまり、「守るべき資産」が社内ネットワーク上に存在する状態になります。
この状態でUTM(FortiGate等)がないと、NASに保存したデータがランサムウェアに暗号化されるリスクがあります。NASを導入するタイミングでUTMも一緒に入れることを強く推奨します。
NAS+UTMの併用構成と費用(20名規模)
| 機器 | 費用 |
|---|---|
| Synology DS423+(NAS・4ベイ+HDD 8TB×4) | 約22万円 |
| FortiGate 50G(UTM・5年ライセンス込み) | 約48万円 |
| 設定費(NAS+UTM一括) | 約10万〜15万円 |
| 合計 | 約80万〜85万円 |
月額換算:約13,300〜14,200円(5年)。ファイルサーバー+セキュリティの「鉄板構成」がこの費用で揃います。
Synology NASに関するよくある質問(FAQ)
Q. Synology NASの価格はいくらですか?
A. 本体のみの実勢価格は、2ベイのDS224+で約5万〜5.5万円、4ベイのDS423+で約7.5万〜8.5万円です。ただしHDDは別売りで、HDD+設定費を含めた導入総額はDS224+(8TB構成)で約13万〜15万円、DS423+(24TB構成)で約22万〜25万円が目安です。
Q. Synology NASにはHDDが付属していますか?
A. 付属していません。NAS用HDD(WD Red PlusやSeagate IronWolf等)を別途購入して装着する必要があります。デスクトップ用HDDは故障率が高いため使用しないでください。
Q. Synologyのどのモデルを選べばいいですか?
A. 5〜15名ならDS224+(2ベイ)、15〜30名ならDS423+(4ベイ)、30名以上や高性能が必要ならDS923+を推奨します。法人利用では必ず「+」付きモデルを選んでください。スナップショット機能でランサムウェア対策が可能です。
Q. NASとクラウドストレージ、どっちがいいですか?
A. 10名以下でデータ量が少なければクラウド(Google DriveやOneDrive等)で十分です。10名以上でデータ量が多い場合は、NASの方がランニングコストが安く、速度も快適です。両方を併用してNASのデータをクラウドにバックアップする構成が最も安全です。
Q. Synology NASはランサムウェア対策になりますか?
A. スナップショット機能により、ランサムウェアに感染する前のデータ状態に戻すことが可能です。ただし、NAS単体では「入口対策」ができないため、UTM(FortiGate等)との併用が前提です。NASはあくまで「最後の砦」としてのバックアップ用途です。
Q. NASの設定は自分でできますか?
A. SynologyのDSM(管理OS)はWindows風のUIで直感的に使えますが、RAID構成・ユーザーアクセス権限・バックアップ設定など、法人利用に必要な設定は専門知識が要ります。キッティング済みの状態で納品してもらうことを推奨します。
まとめ:Synology NASは「中小企業のファイルサーバーの最適解」

Synology NASは、Windowsサーバーの1/3〜1/2の費用で、ファイル共有・バックアップ・監視カメラ映像保存をまとめて実現できる「中小企業のための製品」です。
覚えておくべきことは3つ
- 「+」付きモデルを選ぶ → スナップショット対応でランサムウェア対策になる
- HDDは別売り。導入総額はHDD+設定費込みで計算する → DS224+なら約13万〜15万円が実際の費用
- NASを入れるならUTMも一緒に → 守るべきデータがある=UTM必須
モデルの選定・HDD・設定まで丸ごと相談したい方は、NAS導入の無料相談をご利用ください。キッティング済みの状態での納品も対応します。
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