「50名を超えて、今のFortiGate(100Eや100F)が重くなってきた」
「後継の120Gを勧められたけど、価格も性能もよく分からない。本当に必要?」
FortiGate 120Gは、50〜100名規模の会社の「中核」を担うクラスのUTM(統合脅威管理)です。事業が成長して人員が増え、これまでの小型機(40F・50G・70Gや旧世代の100E・100F)では処理が追いつかなくなった会社の、次のステップになる機種です。
この規模になると、UTMは単なる「セキュリティ機器」ではなく、会社全体の通信を支える基幹設備です。ここが力不足だと、全社員のネットが遅くなり、業務効率に直接響きます。逆に過剰なスペックを選べば、無駄な投資になります。
この記事では、FortiGate 120Gの実力・価格を整理し、特に問い合わせの多い「100E・100Fからの移行」について、費用・手順・注意点を、機器を売る側ではなく“選ぶ側”の目線で正直に解説します。
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FortiGate 120Gの価格とスペック|中規模の基幹を担う実力

| 項目 | FortiGate 120Gの内容 |
|---|---|
| 本体の実勢価格(目安) | 約25万〜45万円前後 |
| 世代(プロセッサ) | Gシリーズ(新世代 SP5 ASIC) |
| 脅威対策スループット(実効) | 2.8 Gbps |
| IPS(不正侵入防御) | 5.3 Gbps |
| NGFW速度 | 3.1 Gbps |
| SSLインスペクション | 3 Gbps |
| ファイアウォール速度 | 39 Gbps |
| 同時セッション数 | 300万 |
| ポート | 16×ギガビット+8×SFP+4×10ギガ(SFP+)+管理/HA用 |
| 電源 | デュアル電源内蔵(冗長化対応) |
| 形状 | 1U ラックマウント |
※数値はFortinet公式データシート/製品マトリクスの代表値です。内蔵ストレージ(ログ保存用SSD)付きの「121G」もあります。
中規模企業にとって特に重要なポイントが2つあります。
- デュアル電源(冗長化):電源が2つ内蔵されており、片方が故障してももう片方で動き続けます。全社の通信を止められない基幹設備として、この安心感は大きい
- 10ギガ対応ポート+豊富なポート数:多数の機器・拠点をつなげ、高速回線も活かせる。事業拡大に対応できる拡張性
【本題】100E・100Fから120Gへ|性能はどれだけ変わるのか
120Gを検討する方の多くは、旧世代の100E・100Fからの入れ替えです。世代でどれだけ変わるのか、全機能をONにした実効速度(脅威対策スループット)を中心に比較します。
| 項目 | 100E(旧) | 100F(旧) | 120G(後継) |
|---|---|---|---|
| 世代 | Eシリーズ | Fシリーズ | Gシリーズ(SP5) |
| 脅威対策スループット | 250 Mbps | 1 Gbps | 2.8 Gbps |
| IPS速度 | 1.9 Gbps | 2.6 Gbps | 5.3 Gbps |
| NGFW速度 | 360 Mbps | 1.6 Gbps | 3.1 Gbps |
| ファイアウォール速度 | 7.4 Gbps | 20 Gbps | 39 Gbps |
| 同時セッション | 200万 | ― | 300万 |
| 10ギガポート | × | あり(SFP+) | あり(4×SFP+) |
100Eユーザーは「今すぐ検討」レベル
100Eからの移行なら、脅威対策スループットが250Mbps → 2.8Gbpsへ、約11倍に跳ね上がります。100Eは全機能をONにすると実効250Mbpsで頭打ちになるため、50名以上の会社では全社員のネットが遅い・詰まるという症状が出ているはずです。加えて100Eは世代的にサポート終了(EOL)の懸念もあり、早めの入れ替えが賢明です。サポート終了機器のリスクはこの記事で解説しています。
100Fユーザーは「計画的に検討」レベル
100Fからの移行なら、脅威対策が1Gbps → 2.8Gbpsへ約2.8倍。100Fはまだ現役で使える性能はありますが、120Gは新世代SP5チップで処理に余裕があり、SSL検査(暗号化通信の検査)なども高速です。すぐの入れ替えが必須ではありませんが、リース満了のタイミングで120Gへ更新するのが自然な流れです。リース更新で損しない考え方はリース満了・再リースの3つの鉄則をご覧ください。
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120Gか、それとも70G・90Gか?|規模別の見極め
「100E/100Fの後継=自動的に120G」とは限りません。会社の実際の規模や使い方によっては、一つ下の70G・90Gで十分なケースもあります。過剰投資を避けるため、規模の目安を整理します。
| 会社の規模・状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 10〜30名・標準的な使い方 | 50G / 70G | 120Gはオーバースペック。50G詳細 |
| 30〜50名・SaaS/Web会議多用 | 70G / 90G | 70Gレビュー参照 |
| 50〜100名・全社で大容量通信 | 120G | 実効2.8Gbps・冗長電源で基幹を支える |
| 電源の冗長化・止められない業務 | 120G | デュアル電源で片方故障でも継続 |
| 100名超・拠点多数 | 200G以上 | さらに上位機を検討 |
正直な補足:50名前後は120Gと90Gで迷う境目です。「全社員が同時に大容量通信するか」「電源の冗長化が必要な業務か」で判断が変わります。ここは会社ごとの実態を見ないと決められないため、実際の使い方に基づく診断をおすすめします。各Gシリーズの全体像はFortiGate Gシリーズ完全ガイドで解説しています。
FortiGate 120Gの「本当の導入・移行総額」シミュレーション

本体・ライセンス・設定移行・保守を含めた総額の目安です。50〜100名規模で100E/100Fから120Gへ移行する場合の、実勢価格ベースの試算です。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| FortiGate 120G 本体(実勢価格) | 約25万〜45万円 |
| UTMライセンス5年(フルUTP) | 約60万〜100万円 |
| 初期設定・移行作業(既存ポリシー引き継ぎ) | 約15万〜35万円 |
| 既存機の撤去・設定移行 | 約3万〜8万円 |
| 保守(5年) | 約10万〜20万円 |
| 移行総額の目安(5年) | 約113万〜208万円 |
※拠点数・VPN構成・移行するポリシーの複雑さで大きく変動します。
この規模になると、設定移行の作業が複雑になります。100E/100Fで作り込んだ多数のファイアウォールルール・VPN設定・ネットワーク分離(VLAN)の設定を、正確に120Gへ引き継ぐ必要があり、業者の技術力が費用と品質を大きく左右します。「本体は安いが設定費で高く取る」ケースや、逆に「設定が雑で移行後にトラブル」というケースもあるため、業者選びが重要です。相場観はFortiGateの価格相場と導入費用の全体像で、悪質な販売手口はこの記事で解説しています。
中規模企業が損をしないためのリース・保守の注意点
120Gクラスは金額が大きいため、リース・保守契約の条件が総額に大きく影響します。以下は特に注意すべきポイントです。
- 「月額○○円込み」の中身を必ず分解する:本体・ライセンス・保守・監視サービスが一括りにされていると、割高でも気づきにくい。保守費込み月額の罠を参照
- リース満了時期と入れ替えを合わせる:100E/100Fのリースが残っているなら、二重払いを避けるためタイミング調整が必須。リース満了1年前にやるべきことが参考になります
- 保守契約の内容を確認:故障時の対応時間(翌営業日か即日か)、代替機の有無で、基幹設備としての安心感が変わる
- 今の保守業者に不満があれば見直しの好機:入れ替えは業者を見直す絶好のタイミング。IT保守業者の乗り換え手順もどうぞ
FortiGate 120Gに関するよくある質問(FAQ)
Q. FortiGate 120Gの価格はいくらですか?
A. 本体の実勢価格は約25万〜45万円前後が目安です。ライセンス5年・設定移行・保守を含めた総額では約113万〜208万円程度になります。拠点数や設定の複雑さで変動するため、内訳を確認して判断することが大切です。
Q. FortiGate 120Gはどれくらいの規模向けですか?
A. 50〜100名規模の会社の中核UTMとして適しています。全社で大容量通信やSaaS・Web会議を多用する環境、電源の冗長化が必要な止められない業務に向いています。10〜30名なら50G/70G、30〜50名なら70G/90Gで十分なケースが多いです。
Q. FortiGate 100Eの後継は120Gですか?
A. 100Eを使っていた規模の会社には、120Gが有力な後継候補です。脅威対策スループットは100Eの250Mbpsに対し120Gは2.8Gbpsと約11倍で、100Eで感じていた「全社的な遅さ」が解消されます。ただし規模によっては90Gで足りる場合もあります。
Q. 100Fからも120Gに替えるべきですか?
A. 100Fはまだ現役で使える性能がありますが、120Gは新世代SP5で処理に余裕があり、脅威対策で約2.8倍、SSL検査なども高速です。すぐの入れ替えは必須ではありませんが、リース満了のタイミングで120Gへ更新するのが自然です。
Q. 120Gの「デュアル電源」にはどんなメリットがありますか?
A. 電源が2つ内蔵されており、片方が故障してももう片方で動き続けます。全社の通信を支える基幹設備として、電源トラブルによる業務停止を防げるのが大きなメリットです。止められない業務がある中規模企業に向いています。
Q. 移行の設定作業は自社でできますか?
A. 100E/100Fで作り込んだ多数のルールやVPN・VLAN設定を120Gへ正確に引き継ぐ作業は複雑で、情シス担当が十分にいない会社には難易度が高いです。移行ミスは通信断やセキュリティホールに直結するため、実績のある業者に任せるのが安全です。
まとめ:120Gは中規模の基幹。ただし「本当に必要か」で選ぶ

FortiGate 120Gについて、覚えておくべきことは3つです。
- 50〜100名規模の中核UTM → デュアル電源・10ギガ対応で基幹設備として安心
- 100Eからは約11倍、100Fからは約2.8倍の性能向上 → 特に100Eユーザーは今すぐ検討レベル
- 50名前後は90Gと迷う境目 → 過剰投資を避けるため、実際の使い方で見極めを
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