「取引先のOA機器業者から、アレクソンの『UTM200』を勧められた。聞いたことのないメーカーだけど大丈夫?」
「調べても情報が少なくて、価格が適正なのか、性能がいいのか分からない」
アレクソン(ALEXON)は、UTM(統合脅威管理=会社のネットワークを守るセキュリティ機器)を手がける国内メーカーです。「UTM200」「UTM250」といった製品を展開していますが、FortiGateなどの大手と比べて情報が非常に少なく、「提案されたけど信用していいのか分からない」という不安を持つ方が多いのが実情です。
この記事では、アレクソンのUTMの価格・評判・実力を、機器を売る側ではなく“選ぶ側”の中立の目線で正直に整理します。その上で、世界シェアトップクラスのFortiGateと比べてどうなのかも解説します。「提案された見積もりが妥当か」を判断できる内容です。
アレクソンUTMの見積もり、その価格は妥当ですか?
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アレクソン(ALEXON)とはどんなメーカー?
アレクソンは、UTMをはじめとするネットワークセキュリティ機器を扱う日本の企業です。主力製品が「UTM200」「UTM250」シリーズで、いずれも複数のセキュリティ機能(ファイアウォール、不正侵入防御、ウイルス対策、URLフィルタ、スパム対策など)を1台にまとめたUTMです。
特徴的なのが販売のされ方です。アレクソンのUTMは、家電量販店やネット通販で見かけることは少なく、OA機器業者や地域の販売代理店を通じて、中小企業に提案される形が中心です。このため、「複合機や電話の営業に来た業者から、ついでにUTMも勧められた」というパターンで出会う方が多くなっています。
OA機器業者経由の提案そのものが悪いわけではありませんが、複合機の専門家=ネットワークセキュリティの専門家とは限らない点、そして情報が少ないため価格の妥当性を判断しにくい点には注意が必要です。OA機器業者経由の提案の注意点はこの記事で、複合機との抱き合わせリスクは複合機とUTMのセットリースの記事で解説しています。
アレクソン UTM200・UTM250のスペックと価格

両製品のカタログスペックを整理します。UTM200とUTM250は基本性能が近く、UTM250には「ファイル転送サービス」が付く点が主な違いです。
| 項目 | UTM200 / UTM250 |
|---|---|
| ファイアウォールスループット | 1,000 Mbps |
| 保護クライアント数 | std:推奨25ユーザー / pro:推奨50ユーザー |
| ライセンス期間 | S=5年 / M=6年 / L=7年 |
| LANポート | 10/100/1000 × 4、WAN × 1 |
| 主な機能 | ファイアウォール、IPS/IDS、アンチウイルス、URLフィルタ、アプリ制御、アンチスパム、アンチボット |
| UTM250の追加機能 | ファイル転送サービス(PPAP代替、最大2GB/回・保存10GB) |
| 形状 | ゲートウェイ型・コンパクト |
| サポート | リモート保守(無料) |
機能自体は、UTMとして必要なものが一通り揃っています。管理レポートの自動送信や、既存ネットワークを再構築せずに設置できる手軽さも訴求されています。UTM250のファイル転送サービスは、危険とされるPPAP(パスワード付きzipを送ってから別メールでパスワードを送る方式)の代替として使える点は、実務的なメリットです。
【注意点①】カタログの「1,000Mbps」は”全機能OFF”の数字
UTMは、アンチウイルスやURLフィルタなどの機能をONにして初めて意味があります。そして機能をONにすると、実際の通信速度(実効スループット)は大きく落ちます。問題は、アレクソンのカタログには「全機能ONにしたときの実効速度」が明記されていないことです。
一方、世界シェアトップのFortiGateは、全機能ON時の実効速度(脅威対策スループット)を公式に公開しています。たとえば小型のFortiGate 50Gなら1.1Gbps、40Gクラスでも500Mbpsといった具体的な数字が確認できます。「実際に使ったときにどれだけ速度が出るか」が分かるのは、選ぶ側にとって大きな安心材料です。カタログスペックの読み方の落とし穴はスペック表の「最大速度」に騙されるなで詳しく解説しています。
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【注意点②】「L」モデルは7年ライセンス|長期リースに注意
アレクソンのUTMは、ライセンス期間でS(5年)・M(6年)・L(7年)に分かれています。ここに落とし穴があります。
「L」の7年ライセンスを選ぶと、リースも7年の長期契約になりがちです。月額は安く見えますが、UTMのセキュリティ性能は一般に約5年で古びるため、7年契約だと後半で機器が時代遅れになるリスクがあります。しかも、情報が少ないメーカーの機種を7年も使い続けるのは、サポートや後継機の面でも不安が残ります。
「月額が安いから」と長期リースを選ぶと総額では割高になり、途中解約の縛りも長くなります。7年リースの具体的なリスクはUTMの7年リースは高すぎる?で、長期リースの縛りは「売ったら終わり」の販売店を卒業する記事で解説しています。提案がLモデル(7年)になっていないか、必ず確認してください。
アレクソンUTMとFortiGate、中立に比較するとどうか

アレクソンのUTMと、世界シェアトップクラスのFortiGateを、フラットに比較します。それぞれに向き・不向きがあります。
| 比較項目 | アレクソン UTM200/250 | FortiGate(40F/50G等) |
|---|---|---|
| 実効スループット公開 | △ 明記が少ない | ◎ 全機能ON時の数値を公開 |
| 世界シェア・実績 | △ 国内・限定的 | ◎ 世界トップクラス |
| 情報の多さ | △ 少ない | ◎ 豊富(設定例・比較情報) |
| 対応できる業者の数 | △ 限られる | ◎ 多い(乗り換えやすい) |
| 手軽さ・国産サポート | ○ リモート保守・国内窓口 | ○ 代理店経由で対応 |
| 価格の透明性 | △ 判断しにくい | ○ 相場情報がある |
正直に言えば、「情報の多さ」「実績」「実効性能の明確さ」「対応業者の多さ」でFortiGateに分があります。特に中小企業にとって、「困ったときに対応できる業者が多い」「後から乗り換えやすい」「価格相場が分かる」ことは、長く使う上で大きな安心につながります。
FortiGateの価格相場はこの記事で、機種の選び方は中小企業向けUTMメーカー主要5社徹底比較で解説しています。国産という点を重視するなら、同じ国産のサクサとの比較サクサとFortiGate、どっちを選ぶ?も参考になります。
アレクソンUTMは、どんな会社なら選ぶ価値があるか
中立に見て、アレクソンのUTMが選択肢になり得るのは、次のような場合です。
- 信頼できるOA機器業者と長い付き合いがあり、その業者がアレクソンをきちんとサポートできる
- UTM250のファイル転送サービス(PPAP代替)が、自社の課題に明確にはまる
- 提案価格が、FortiGate等の相場と比べて明らかに割高でないことを確認できた
逆に、「情報が少なくて不安」「価格が適正か分からない」「7年リースを勧められている」という状態なら、契約前に一度立ち止まるべきです。世界標準のFortiGateという選択肢を含めて比較すれば、より納得のいく判断ができます。マイナーメーカーが相場より高く売られるケースはこの記事や、Neusoft(ニューソフト)UTMの高額販売の見分け方の記事でも解説しています。
アレクソンUTMに関するよくある質問(FAQ)
Q. アレクソンのUTMの価格はいくらですか?
A. アレクソンのUTMは主にOA機器業者経由で販売され、価格が表に出にくいため、明確な相場が分かりにくいのが実情です。ライセンス期間(5〜7年)や保守込みの月額リースで提案されることが多く、総額が見えにくくなりがちです。提案を受けたら、必ず内訳を確認し、FortiGate等の相場と比較することをおすすめします。
Q. アレクソンUTMとFortiGate、どちらがいいですか?
A. 中立に見ると、実効性能の明確さ・世界シェア・情報の多さ・対応業者の多さでFortiGateに分があります。アレクソンは、信頼できるOA機器業者のサポートがあり、価格が相場と比べて妥当な場合には選択肢になり得ます。「情報が少なくて不安」なら、FortiGateを含めて比較検討することをおすすめします。
Q. カタログの「1,000Mbps」は信用していいですか?
A. この数字はセキュリティ機能を全部OFFにした素の速度で、実際の運用速度ではありません。UTMは機能をONにすると速度が落ちます。全機能ON時の実効速度が明記されていない場合、実際の性能が読みにくい点に注意が必要です。FortiGateはこの実効速度を公開しています。
Q. アレクソンの「L(7年)」ライセンスは選ぶべきですか?
A. 慎重に判断すべきです。UTMのセキュリティ性能は約5年で古びるため、7年契約は後半で機器が時代遅れになるリスクがあります。月額が安く見えても総額は割高になりやすく、途中解約の縛りも長くなります。基本は5年程度が無難です。
Q. OA機器業者から勧められましたが、大丈夫ですか?
A. OA機器業者経由の提案が悪いわけではありませんが、複合機の専門家がネットワークセキュリティの専門家とは限りません。また、複合機とのセットリースで価格が不透明になることもあります。提案の価格・機種・契約期間が妥当か、第三者の適正診断を受けることをおすすめします。
まとめ:アレクソンUTMは「価格と情報の透明性」を確認してから

アレクソンのUTMについて、覚えておくべきことは3つです。
- OA機器業者経由で情報が少なく、価格の妥当性を判断しにくい → 必ず内訳と相場を確認
- カタログの1,000Mbpsは全機能OFFの数字 → 実効性能が読みにくい点に注意
- 「L」は7年ライセンス → 長期リースの割高・縛りに注意
アレクソンのUTMが自社に合うケースもありますが、情報が少ない分、「提案された価格・機種・契約期間が本当に妥当か」を第三者に確認する価値は特に高いといえます。世界標準のFortiGateという選択肢を含めて比較すれば、より納得のいく判断ができます。
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