「FortiGateの一番安いモデル(30G)で見積もりが来た。うちみたいな小さい会社ならこれで十分?」
「40Fとどっちがいいの?数千円しか変わらないみたいだけど…」
FortiGate 30Gは、FortiGateシリーズの中で最も小型・低価格な入門モデルです。数名規模のSOHO(自宅兼事務所)や、小さな店舗、支店の1拠点といった「ごく小規模な環境」向けに作られています。
ただ、結論を先にお伝えします。30Gと、一つ上の40Fは、実は“セキュリティ性能”がほぼ同じです。そして価格差もわずか。そのため、多くの会社にとっては、30Gではなく40Fを選んだ方が結果的に得になります。「一番安いから30G」という選び方は、後悔につながることがあります。
この記事では、FortiGate 30Gの実力・価格・40Fとの違いを、機器を売る側ではなく“選ぶ側”の目線で正直に解説します。「本当に30Gでいいのか」を判断できる内容です。
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FortiGate 30Gの価格とスペック|シリーズ最小の入門モデル

まず30Gの基本スペックを整理します。数字が並びますが、後で「何が重要か」を翻訳するので、眺める程度で大丈夫です。
| 項目 | FortiGate 30Gの内容 |
|---|---|
| 本体の実勢価格(目安) | 約3万〜5万円前後 |
| 世代(プロセッサ) | Gシリーズ(SoC4) |
| 脅威対策スループット(実効) | 500 Mbps |
| IPS(不正侵入防御) | 800 Mbps |
| ファイアウォール速度 | 4 Gbps |
| 同時セッション数 | 600,000 |
| LANポート | 4ポート(WAN×1+内部×3) |
| Wi-Fi | 本体は非搭載(Wi-Fi内蔵版は「FortiWiFi 30G」) |
| 仮想UTM(VDOM) | 非対応 |
| 形状 | ファンレス・卓上(手のひらサイズ) |
ポイントは、ポートが4つと少なく、コンパクトである点です。数名の事務所で、パソコンが数台という環境にちょうど合うサイズ感です。消費電力も非常に小さく、24時間つけっぱなしでも電気代がほとんど気になりません。
【最重要】FortiGate 30Gと40Fの違い|実はセキュリティ性能はほぼ同じ
この記事で最もお伝えしたいのがここです。30Gを検討している方は、必ず40Fと比較してください。並べると、意外な事実が見えてきます。
| 項目 | FortiGate 30G | FortiGate 40F |
|---|---|---|
| 脅威対策スループット(実効) | 500 Mbps | 500 Mbps(同じ) |
| IPS速度 | 800 Mbps | 800 Mbps(同じ) |
| NGFW速度 | 570 Mbps | 570 Mbps(同じ) |
| ファイアウォール速度 | 4 Gbps | 4 Gbps(同じ) |
| LANポート | 4ポート | 5ポート(1つ多い) |
| 仮想UTM(VDOM) | 非対応 | 対応 |
| 本体価格 | 約3万〜5万円 | 約4万〜7万円 |
見ての通り、セキュリティの実効性能(脅威対策・IPS・NGFW)は30Gと40Fで全く同じです。違うのは、40Fの方がポートが1つ多く、仮想UTMなどの拡張機能に対応している点、そして価格が数千円〜1万円ほど高い点です。
この「わずかな価格差」で得られるものを考えると、多くの会社では40Fの方がおすすめになります。理由は次の通りです。
- ポートが1つ多い:将来、機器(NAS・複合機・別のスイッチなど)を増やしたときに余裕がある。30Gの4ポートはすぐ埋まる
- 拡張性が高い:会社の成長や構成変更に対応しやすい
- 情報・実績が豊富:40Fは中小企業の定番機で、対応できる業者やノウハウが多い
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それでも「30Gが正解」になる会社
ここまで40Fをおすすめしてきましたが、30Gがベストな会社もあります。以下に当てはまるなら、30Gは無駄のない良い選択です。
- 従業員が1〜5名で、当面増える予定がないSOHO・自宅兼事務所
- つなぐ機器がパソコン数台程度で、4ポートで足りる
- Wi-Fiも一体化してスッキリさせたい(後述のFortiWiFi 30Gが便利)
- とにかく省スペース・省電力・低コストを最優先したい
- 店舗や支店の1拠点だけに、シンプルにセキュリティを入れたい
これらに当てはまるなら、30Gで全機能をONにして十分に運用できます。「安いから」ではなく「規模に合っているから」30Gを選ぶのであれば、それは正しい判断です。
Wi-Fi内蔵の「FortiWiFi 30G」という選択肢

30Gには、Wi-Fiアクセスポイントを内蔵した「FortiWiFi 30G」という兄弟モデルがあります。これは小規模オフィスにとって、地味に便利な選択肢です。
通常、会社でWi-Fiを使うには「UTM(セキュリティ機器)」と「Wi-Fiアクセスポイント」を別々に用意する必要があります。ですが、FortiWiFi 30Gなら1台でセキュリティとWi-Fiの両方をこなせるため、次のメリットがあります。
- 機器が1台で済む:置き場所・配線・電源がスッキリ。狭いSOHOに最適
- コストを抑えられる:Wi-Fi機器を別途買わなくてよい
- 管理がシンプル:セキュリティもWi-Fiも同じ画面で管理できる
内蔵Wi-FiはWi-Fi 6(802.11ax)対応で、数名規模なら十分な性能です。ただし注意点として、この一体型は「Wi-Fiの電波が届く範囲が本体まわりに限られる」ため、広いフロアや複数の部屋をカバーしたい場合は、別途アクセスポイントを置く方が快適です。フロアが広い会社は、UTMとWi-Fiを分ける構成が向いています(二重ルーターを避ける失敗しない構成も参考に)。
FortiGate 30Gの「本当の導入総額」シミュレーション
本体価格だけでなく、ライセンス(FortiGuardの年額)・設定費・保守を含めた総額で把握することが大切です。5名規模で30Gを5年運用する場合の、実勢価格ベースの目安です。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 本体(FortiGate 30G) | 約3万〜5万円 |
| UTMライセンス5年(フルUTP) | 約15万〜22万円 |
| 初期設定費 | 約4万〜8万円 |
| 保守(5年) | 約2万〜4万円 |
| 5年総額の目安 | 約24万〜39万円 |
※台数・設定内容で変動します。注目すべきは、本体価格が安くても、5年総額に占める「ライセンス費用」の割合が大きい点です。つまり本体を数千円ケチって30Gにしても、総額ではほとんど変わりません。だからこそ「本体の安さ」より「規模への適合」で選ぶべきなのです。UTMの価格構造はFortiGateの価格相場と導入費用の全体像で詳しく解説しています。
FortiGate 30Gを選ぶ前に知っておくべき注意点

- ポートが4つと少ない:機器を増やすとすぐ足りなくなる。将来性を考えるなら40F以上
- 仮想UTM(VDOM)に非対応:ネットワークを細かく分けたい高度な使い方には不向き
- 一部の高度なセキュリティ機能が対象外:30Gは、データ持ち出し防止(DLP)など一部の機能が利用対象外です。基本的なウイルス・不正アクセス対策は問題なくできますが、高度な情報漏洩対策まで求める場合は上位機を検討
- 大人数・成長企業には力不足:あくまで“ごく小規模専用”。人が増える見込みがあるなら最初から40F以上が安全
【規模別】FortiGateの選び方早見表
| 会社の状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 1〜5名SOHO・機器が少ない・増員予定なし | 30G(またはFortiWiFi 30G) | 省スペース・低コスト。Wi-Fi一体化も便利 |
| 5〜20名・標準的なオフィス | 40F | ポート・拡張性に余裕。中小の定番 |
| 10〜20名・SaaS/Web会議を多用 | 50G | 実効性能が40Fの約2倍。詳細 |
| 大人数・大容量通信 | 70G以上 | 70Gレビューを参照 |
| そもそもUTMが必要か迷う | まず無料診断 | 過不足のない構成を中立診断 |
各Gシリーズの全体像はFortiGate Gシリーズ完全ガイドで、他社UTMとの比較は中小企業向けUTMメーカー主要5社徹底比較で解説しています。国産の格安UTMルーターと比べたい方はバッファロー VR-U500Xの記事もどうぞ。
FortiGate 30Gに関するよくある質問(FAQ)
Q. FortiGate 30Gの価格はいくらですか?
A. 本体の実勢価格は約3万〜5万円前後が目安です。ただしライセンス・設定費・保守を含めた5年総額では約24万〜39万円程度になります。本体価格に占める割合よりライセンス費用の方が大きいため、総額で判断することが大切です。
Q. FortiGate 30Gと40Fはどちらがいいですか?
A. セキュリティの実効性能(脅威対策・IPS・NGFW)は30Gと40Fで同じです。違いはポート数(40Fが1つ多い)と拡張性、そして数千円〜1万円の価格差です。1〜5名で機器が少なく増員予定がなければ30G、それ以外や将来性を考えるなら40Fがおすすめです。
Q. FortiGate 30Gは何人まで使えますか?
A. 明確な人数制限はありませんが、ポートが4つと少なく拡張性が限られるため、1〜5名程度のSOHO・小規模拠点向けです。5名を超える、または今後増える見込みがあるなら40F以上を検討してください。
Q. FortiWiFi 30Gとの違いは何ですか?
A. FortiWiFi 30Gは、30GにWi-Fiアクセスポイント(Wi-Fi 6対応)を内蔵したモデルです。1台でセキュリティとWi-Fiの両方をこなせるため、狭いSOHOで機器を減らしたい場合に便利です。ただしWiFiの電波範囲は本体まわりに限られるため、広いフロアでは別途アクセスポイントが必要です。
Q. FortiGate 30Gでもウイルス対策はできますか?
A. できます。アンチウイルス・不正侵入防御・Webフィルタなど、UTMの基本的なセキュリティ機能は30Gでも利用できます。ただし、データ持ち出し防止(DLP)など一部の高度な機能は対象外のため、そこまで求める場合は上位機を検討してください。
Q. 「一番安いから30G」で選んで大丈夫ですか?
A. 規模が本当に小さく増員予定がなければ問題ありません。ただし、40Fとの価格差はわずかで性能は同じのため、「安いから」だけで選ぶとポート不足や拡張性の面で後悔することがあります。自社の規模と将来性で判断してください。
まとめ:30Gは「本当に小規模」なら最適。多くは40Fが正解

FortiGate 30Gについて、覚えておくべきことは3つです。
- セキュリティ性能は40Fと同じ → 「30Gだから弱い」わけではない
- 違いはポート数・拡張性・数千円の価格差 → 多くの会社は40Fの方が結果的に得
- 本当に1〜5名の小規模なら30Gが最適 → Wi-Fi一体型のFortiWiFi 30Gも便利
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